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インド、世界有数の牛肉消費・輸出の不思議
マクドナルドは「ビーフ0%」で250店舗展開

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2013/06/09 14:00

 もちろん国民の8割がヒンズー教徒であるインドでは、牛は三大神のひとりであるシヴァ神の乗り物であり、殺生は厳禁とされている。しかし、インドと「牛肉」の関係はそう単純なものではない。実はインド、世界でも有数の「牛肉」輸出国でもある。

 その理由は「水牛」だ。牛と水牛はよく似ているが、動物分類学上は厳密には異なり、宗教上の制約がない。インドでは乳製品が好まれることから、水牛を乳牛として、また搾乳ができなくなると輸出用の食用「牛肉」として飼育されているという。水牛を牛肉に含めて考えると、アメリカ農務省(USDA)の推計では、インドにおける牛肉の消費量は、世界でもアメリカ、ブラジル、EU、中国、アルゼンチン、ロシアなどに次いで多いとされている。

 近年は輸出量も急増しており、インドの2012年の年間輸出量は168万トンだった。これはブラジル(139万4,000トン)や、オーストラリア(138万トン)を上回り、世界1位の数字となっている。さらに2013年度には前年比28.6%アップの216万トンで、インドが世界の牛肉総輸出量の4分の1を占めると予想されている。

農畜産業振興機構「主要畜産国の需給」
http://lin.alic.go.jp/alic/month/domefore/map.htm

 また、インドにはイスラム教徒もいる。イスラム教では豚肉はご法度だが、牛肉を食べることを禁じてはいない。現に、かつてインドを支配していたイスラム国家のムガル帝国時代には、「ニハリ(またはナハリ)」と呼ばれる、牛肉をひと晩煮込んだ料理も生まれている。このニハリは日本でも味わえる。インド料理のシターラ青山(東京都港区)では、季節限定品として骨付き牛すね肉カレーのニハリを提供中だ。価格は2,000円。

シターラ青山「ニハリ」
http://www.sitaara.com/aoyama/seasonal.html

 一方、ファストフードのマクドナルドは、おなじみの「ビーフ100%」の宣伝文句を「0%」に変更しながら、250を超える店舗をインドで展開。人気を二分するメニューは、スパイシーなジャガイモのパテをはさんだ「マックアルーティッキ(25ルピー/約45円)」と、インドの“ビッグマック”である「チキンマハラジャマック(95ルピー/約190円)」だ。さらに、今年からインド国内において、本格的なベジタリアン向け店舗の拡充を目指しているという。

マックアルーティッキ
http://www.mcdonaldsindia.net/
チキンマハラジャマック
http://www.mcdonaldsindia.net/

 宗教と食べ物の関係は密接である一方、その背景にある需要は、経済にも大きな影響を与えているようだ。

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