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金融緩和、期待はずれか
銀行、企業融資より国債購入傾向

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2013/06/22 12:00

 東京商工リサーチは11日、「2013年3月期預証率調査」の結果を発表した。この調査は国内の116銀行を対象に、2013年3月期の単独決算ベースで預証率を調査したもの。銀行は預金などで資金を調達した上で貸出しを行い、余った資金を有価証券などで運用している。預証率とは、銀行が保有する有価証券の残高を預金残高で割ったもので、預証率の高止まりは企業向けの貸出しが低迷していることを意味する。

 報告によると、2013年3月期の預証率は40.8%で、2年連続で40%を超える高水準だった。過去の推移をみると、2006年が35.8%、2007年が33.9%、2008年が31.3%になるなど、景気拡大を背景に銀行の貸出しは堅調に推移し、預証率は低下傾向にあった。しかし、リーマンショック後は、2009年こそ31.8%だったが、2010年には36.7%、2011年には39.8%、2012年には41.8%になるなど、大きく上昇している。

 長期化する欧米の景気低迷や円高が続いたことで、大手企業の設備投資意欲が減退したほか、銀行が中小企業向けの融資に慎重になったことで、銀行の貸出しが低迷したようだ。

 一方、銀行が保有する有価証券は増えている。預証率を計算する際の有価証券には、貸借対照表の資産の部に計上されている国債、地方債、社債、株式、その他の証券が含まれており、これらをあわせた2013年3月期の残高は284兆3,060億1,100万円だった。このうち国債の残高は162兆7,738億9,700万円で、全体の57.2%を占めている。リーマンショック前の2008年の国債保有残高が77兆4,340億4,100万円だったことから、5年間で国債保有を大きく増やしていることがわかる。

 また、東京商工リサーチが12日に発表した別の調査「リスク管理債権状況」によると、国内113銀行の破綻債権、延滞債権、3カ月延滞債権、貸出条件緩和債権などの「リスク管理債権」を集計したところ、2013年3月期のリスク管理債権の合計は、前年同期比1.0%増の11兆2,631億円で、2年連続で増加していた。中小企業金融円滑化法の期限切れで、中小企業を中心に、厳しい経営環境におかれている様子がうかがえる。

 銀行がこうした企業への融資を増やす可能性は低いと思われるだけに、今後も国債を中心とした有価証券の購入を増やす状況が続きそうだ。

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