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政府、「生物多様性条約」に多額拠出
国民の約80%は存在を知らず

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2013/06/23 18:00

 省エネ、エコに比べ、知名度は低いが、地球や人類の明るい未来のためには極めて重要。それが「生物多様性条約」であり、「愛知目標」だ。

 人類が地球で生きるためには、自然環境の維持とともに、生物との共存を図る必要がある。そのための条約として、「生物多様性条約(CBD)」がある。世界規模で活動が行われており、日本も提案に参加し、多額の資金提供を行っている。しかし人々の認知度は、残念ながら極めて低いようだ。

 「生物多様性条約(CBD)」は、ワシントン条約など野生動物の保護に関する国際的な条約を補完するとともに、地球における生態系の維持や、人類の生物資源の永続的な利用を可能にするための取り決めとして、1993年に国連より発効された。現在まで、日本を含め世界192カ国とEUが締約国となり、2050年までに自然と共生する世界の実現を目指し、さまざまな活動を展開している。

 しかし相手は、あまりにも範囲の広い生態系。各国とも手をこまねく状態が続き、足並みもそろわない。そこで2010年10月に愛知県名古屋市で開催された「生物多様性条約(CBD) 第10回締約国会議(COP10)」では、まずは2020年までに行うべき20の行動指針が発表された。これが通称「愛知目標」と呼ばれるものだ。

 2010年の会議では、松本環境大臣がCOP10の議長を務めた。並行して10月27日から29日まで日本政府主催の閣僚級会合が開催され、27日には菅総理大臣が出席した。

 また、日本はCBDの運営予算の最大拠出国でもある。2011年と12年の2年間には合計で358万6,800ドル(約3億3,800万円)の予算を拠出。また2013年、14年の2年間は、376万5,492ドル(約3億5,400万円)となる予定で、これはCBD全体予算の約16%に相当する金額だ。

 このほかにも、当時の菅総理大臣から生物多様性保全に関する途上国支援として「いのちの共生イニシアティブ(20億ドル)」、松本環境大臣から同支援として、生物多様性国家戦略の策定支援等に向けた「生物多様性日本基金(10億円)」、ABSに関する途上国の能力構築等に向けた支援(10億円)及び伴野外務副大臣から遺伝資源、森林保全に関する具体的な支援策を表明し、これらは、途上国を中心とする他の締約国から高い評価を得たとされている。

 ところが、これらの活動は世間では知られていないのが実情のようだ。2012年に内閣府が全国の20歳以上の日本国籍を有する人を対象に実施した「自然共生社会に関する意識調査」では、男女とも約80%が「愛知目標」を「聞いたこともなく、知らない」と回答している。

 日本から多額の拠出が行われている「生物多様性条約」。「愛知目標」の掲げた目標の達成期限である2020年まで、残りはあと7年。生物多様性条約や愛知目標について改めて考える時期かもしれない。

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