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駅の「ホームドア」問題、大きく前進か
昇降式やどこでも柵など、新タイプが続々登場

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2013/11/10 12:00

 転落事故や電車との接触など、危険な要因が数多く存在する鉄道駅のホーム。安全対策として、以前から「ホームドア」設置を望む声があり、鉄道各社も対応に追われている。

 例えば、東日本旅客鉄道(JR東日本/本社:東京都渋谷区)が昨年発表した「グループ経営構想Ⅴ(ファイブ)~限りなき前進~」によると、2015年までにホームドアを含め、同社の安全・安定輸送への投資額は5,000億円。ホームドアに関しては、山手線全29駅中18駅への設置完了が予定されている。しかし巨大企業であるJR東日本でさえ、まだ山手線駅の100%設置には至らない。

 設置が遅々として進まない理由には、資金面と電車の構造上の問題がある。現状の駅のホームに、いまあるタイプのホームドアを設置する場合は、重量の関係でホームの補強工事も必要となる。そのため費用は、1駅で数億円以上とされている。また走る電車もドアの数が均一ではないため、無理に設置すれば、かえってホームドアが乗降の邪魔となり、スムーズな電車の運行に支障をきたす。この八方ふさがりの状況を憂慮した国土交通省鉄道局も、専門家らを集め、さまざまな角度から検討を重ねるとともに、鉄道技術開発費補助金(昨年度は3億3,800万円)を原資に、新タイプのホームドアの研究開発を支援している。

 そして、新タイプのホームドアを実際の鉄道の駅に設置する運用実験も次々と始まっている。

 まず、10ミリ間隔で張られたワイヤーロープを上下に動かすことで、軽量化や導入コストの低減を目指すのが、日本信号(本社:東京都千代田区)の「昇降スクリーン式ホームドア」。補強工事が不要な上、電車の構造に関係なく使用できる。現在、田園都市線のつきみ野駅(東京急行)で運用実験が行われている。

 また、3本のバーを使ってホームドアの軽量化を図るのは、高見沢サイバネティクス(本社:東京都中野区)の「昇降式ホームドア」。こちらはいずみ野線の弥生台駅(相模鉄道)で運用実験が行われている。

 さらに、東京大学と神戸製鋼所(神戸本社:兵庫県神戸市、東京本社:東京都品川区)が共同開発した柵が自由に移動し、乗降位置が調節できる左右開きの通称「どこでも柵」は、西武新宿線の新所沢駅(西武鉄道)で運用実験が行われている。

 しかし、たとえホームドアがあっても安全に欠かせないのは、やはり利用者のモラルや意識。駅ホームでの“歩きスマホ”や、年末にかけて多数出没する“千鳥足”での迷走歩行は慎みたいものだ。

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