伝統とは、いつの時代も常に同じというわけではない。日本の調味料の代表格でもある「しょうゆ」もしかり。日頃見慣れた形状や、昔から慣れ親しんだ味だけではなく、最近は多彩化が進んでいる。
創業は1753(宝暦3)年と、260年の歴史を持つしょうゆ醸造の老舗「かめびし(本社:香川県東かがわ市)」は、新しいしょうゆづくりにも積極的な企業だ。「ソイソルト」もそのひとつ。同商品は、長期間熟成させた無添加醤油のフリーズドライで、サラダや炒め物などにふりかけて使用する。種類も豊富で、三年醸造、うすくちから、オニオン&にんにく、青唐辛子&にんにく、そしてバルサミコの5種類。いずれも各種料理のおいしさを引き立てることはいうまでもないが、液体ではないため、弁当のお供などモバイル調味料としても重宝しそうだ。価格は50ミリリットルボトル入りで580円、100ミリリットルボトル入りが1,460円から1,670円まで。

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また、京都には古くから泡しょうゆと呼ばれる調味料がある。これは、食事をする舞妓さんの着物を汚さないようにと、料亭が考案した泡状のしょうゆで、独特のふんわりと溶ける食感が楽しめる逸品だ。泡しょうゆは、料亭を利用する人への配慮であり、これまで市販はされなかった。しかし、食べてみたいとの声が多く、ようやく今秋の販売となったのが「舞妓さんの泡醤油(京の舞妓さん本舗/本店:京都府京都市)」だ。今回誕生した泡しょうゆは粉末タイプで、水を加えホイップさせた後、冷蔵庫で約30分ほど冷やせば完成となる。現在、1人注文は1回限りだが「お試しセット(1,050円/25グラム×2袋)」も販売中だ。

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さらに、新たなだししょうゆとして生まれた「平取(びらとり)とまとしょうゆ(498円、150ミリリットル)」は、トマトとしょうゆが合体した商品。福山醸造(本社:北海道札幌市)が手がける同商品は、トマトは地元北海道産、しょうゆも北海道丸大豆しょうゆ使用と、北の大地の恵みにこだわったフルーティーな風味を楽しむことができるしょうゆ。もちろん用途も広く、サラダに焼き魚、チーズにかけてもトマトの酸味が程よいアクセントとなり、新しいおいしさだと好評だ。トマト以外にも厚岸かき、北海道ほたて、雨竜にんにくがあり、いずれもひと味違うしょうゆとして人気の1本となっている。

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いつの間にか世の中には、その姿や味にひと工夫を加えた新タイプのしょうゆが増えている。味の世界でも”守る味”とともに、”攻める味”も必要なようだ。
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