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ウクライナ政変、日本の投資家にも影響あり 情勢に合わせた3つの投資シナリオ

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2014/03/03 12:00

 日本では浅田真央選手の演技への興奮が冷めていないようですが、国際情勢は大きく動いています。ウクライナというと遠い国のようですが、投資をしている以上無関係とは言えません。

 ロシアがソチ五輪に熱中している間隙を突いたかのようにウクライナで政変が起き、親ロシア派のヤヌコビッチ政権が崩壊する事態となりました。政権を奪取した親欧米派は、早くもEU加盟を打ち出し、ロシアが軍事介入する事態となったため、ウクライナ国家分裂は必至、欧米とロシアの対立が表面化してきました。株価が敏感に反応しているように、遠くの国の事件で日本には無関係と言うわけにはいきません。

「毒」と天然ガスに翻弄されたウクライナ

 ウクライナでは2004年に、大統領選での不正に対して大規模な抗議運動が広がりました。この時、抗議運動を行った野党支持者がオレンジをシンボルカラーとしていたので「オレンジ革命」と呼ばれました。当時、野党側の指導者であったユーシチェンコ氏の顔が一夜にして腫れ上がり、「ロシアが毒を盛った」とか「CIAスパイによる選挙を有利に進めるための演出だ」といった憶測が駆け巡っていたので覚えている方もいると思います。結果は、親欧米派の勝利でしたが、内紛が続きました。

 その後、2006年にはロシアが割安になっていたウクライナへのガス供給価格を3倍に引き上げる通告をしたが合意に至らず、ウクライナ経由の天然ガス供給の停止という事態に至りました。石油と天然ガスの70%をロシアに依存するウクライナにとっては国家の危機でした。2009年にもロシアと天然ガスで揉め、親ロシア派のヤヌコーヴィチ大統領が誕生することにつながりました。

 対外債務問題に苦しんでいたウクライナは、EUとロシアの条件を天秤にかけていました。結局、2013年11月にヤヌコビッチ大統領がEUとの関係強化を見送り、12月にはロシアとの協力関係を密にする方針を明確にしました。しかし、これで親欧米派による抗議デモが活発となり、今回の政変に至っています。

ウクライナを巡る欧米対ロシアの駆け引きはどうなる?

 ウクライナは旧ソビエト連邦を構成していた主要国の1つで、ウクライナがEUに加盟すことはロシアにとって東欧諸国とは意味合いが全く異なります。また、全人口4500万人のうち17%程度がロシア人と言われ、特に東部、南部に集中しています。このため、「ロシア系住民の保護」という大義名分がロシアにはあり、プーチンもみすみすウクライナの親欧米化を認めるわけにはいきません。

 加えて、ウクライナ南部のクリミア半島にはロシアの黒海艦隊の拠点(セヴァストポリ)があり、2045年まで租借することが合意されています。このクリミア半島は、ロシア帝国時代から数々の戦争があり、ロシアにとっては黒海への出口としてロシアが得た土地ともいえます。それをウクライナ系のフルシチョフが、1954年にロシアからウクライナに移管したので、「本来はロシアのものだ」とロシアでは考えられているようです。

 こういった背景を踏まえ、今後ありそうなのは次の3つのシナリオです。(次ページへ続く)


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