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「エネルギー基本計画」を投資目線で読みなおす キーワードは「水素と海」、銘柄は誰もが知るあの企業

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2014/07/30 08:00

原発再稼働に注目が集まった「エネルギー基本計画」。投資目線で読み直すと、「国策に売りなし」の銘柄がいくつか浮かび上がってきます。

エネルギー基本計画を読み直す

 今年4月に経済産業省が発表した「エネルギー基本計画」に関して、“原発再稼動”という点ばかり取り上げていた一部メディアの報道が目立ちました。しかし、このレポートをじっくり読み込むとかなり印象が変わって、日本のエネルギー状況に関する危機感がひしひしと伝わってきます。

 これを踏まえて政府方針に沿った投資を考えるなら、重要なキーワードは「水素と海」。“燃料電池と燃料電池車(FCV)で世界をリードし、日本近海から採掘するメタンハイドレートを家庭用燃料電池と水素製造に使い、再生可能エネルギーからも水素を作って『水素社会』を実現するぞ!“と日本のエネルギー政策を読み解くなら、8月に概算要求が出揃う来年度予算の先回りを考えるのも一案と考えられます。

日本のエネルギー事情に対する危機感

 エネルギー基本計画では下記の課題・懸念が指摘されています。

  • 原発停止でエネルギー自給率はわずか6%まで低下
  • 電力の化石燃料へ依存は震災前の6割から9割に急増
  • 原油の83%、LNGの30%を中東地域に依存(2013年)
  • 将来シェール革命によって米国の中東情勢への関与が弱まり中東情勢が不安定化する恐れ

 これを受け、原発の再稼動も必要とは書いてあるのですが、レポート全体のトーンはもっと多面的で現実的です。平日の昼間から反原発デモを行う、プロ市民が騒ぐような原発全面再稼動で震災前の状況まで戻すのではなく、エネルギー源のリスク分散が提言されています。

平時において、エネルギー供給量の変動や価格変動に柔軟に対応できるよう、安定性と効率性を確保するとともに、危機時には、特定のエネルギー源の供給に支障が発生しても、その他のエネルギー源を円滑かつ適切にバックアップとして利用できるようにする必要がある。
こうした課題を克服し、国際情勢の変化に対する対応力を高めるためには、我が国が国産エネルギーとして活用していくことができる再生可能エネルギー、準国産エネルギーに位置付けられる原子力、さらにメタンハイドレートなど我が国の排他的経済水域内に眠る資源などを戦略的に活用していくための中長期的な取組を継続し、自給率の改善を実現する政策体系を整備していくことが重要である。
(1)主要な資源を複数のものに分散させること、(2)それぞれの資源に関して、調達先の分散化や上流権益の確保、供給国との関係強化によって調達リスクを低下させる

 つまり、エネルギー源を分散し、非常時のバックアップを確保するとともに、太陽光・地熱・風力・水力といった再生可能エネルギーと原発、それにメタンハイドレート開発を重点的に推し進めエネルギーの自給率を高めるというものです。


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本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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