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FXはゼロサムゲームか 外国為替市場に投資すべきかを判断する、4つのチェックポイント

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2014/08/13 08:00

 FXを「ゼロサムゲーム」だという人もいますが、果たして今、「プラスサムゲーム」と言える投資手法はあるのでしょうか。外国為替市場に投資すべきか、4つのチェックポイントを紹介します。

FXはゼロサムゲームなのか

 欧米では外国株や外国事業への投資に長い歴史がありますが、それでも外国通貨への投資(投機?)は一部の富裕層のものと考えられているフシがあります。一方、“カミカゼバブル”と言われた巨大な土地・不動産バブルが1990年始めにはじけてから、日本では外貨預金が流行り、外貨MMF、FXの登場で世界でも類を見ないほどの外貨投資(投機)好きの国となっています。

 今では、外貨へのレバレッジ投資の手段であるFX(外国為替証拠金取引)の規模は世界最大。それも個人投資家が株式投資よりも先にFXから始めることも珍しくないという、投資の教科書的な考え方とはちょっと異なる市場になっています。

 このため、金融知識が豊富な一部の専門家からは、“FXはゼロサムゲームなので投資対象と考えるべきではない”という声が聞こえることもあります。そこで、どういう時に外貨への投資が意味があるものになるのか考えてみましょう。

そもそもゼロサムゲームって何?

 もともとは、数学のゲーム理論において、その状況の特性を“参加者の損得の総和”で考えた切り口です。日本語で言えば“零和”、つまり参加者全員の損得を合計すると零になる状況のことをいいます。分かりやすい例では、「3人で100円ずつ出し合って、ジャンケンで勝った人が300円全部もらう」といったものが該当します。勝った人は差し引き200円の利益ですが、負けた二人はそれぞれ100円の損で、3人の利得を合計すれば零になります。

 ゼロサムゲームだと、その人に他の参加者よりも有利になるようなスキルがなければ、ゲームを繰り返すうちに収益はトントンに近づきます。ジャンケンはスキルの差がでにくいので、「3人で100円出して……」といったゲームを繰り返せば、期待収益はゼロで、言ってみれば時間の無駄となります。ところが、ゼロサムゲームであっても麻雀やブラックジャックのように腕の差が明確に存在するような場合は、特定の参加者が勝ち続け、他の参加者が負け続けるということがありえます。

 現実社会の事例でみると、宝くじは売却総額の半分を当選者に割り当て、残り半分を販売業者と政府が経費や税収として取ってしまいます。はずれた方は全損です。当選者、販売業者、政府、はずれ券保有者の損得を合計すれば零です。

 ここで、販売業者と政府の取り分を除いた参加者だけでみると、100円で買った瞬間に期待値が50円になるマイナスサムゲーム(参加者の利得の合計がマイナス)になるので、続ければ続けるほど損をする可能性が高くなります。他のギャンブルも、参加者にとって常にマイナスサムゲームなので普通の人は勝ち続けることはできません。

 また、投資・投機にかかわらずパフォーマンスを上げたければ、マイナスサムゲームは避け、ゼロサムゲームは自分に強い優位性がある時だけにし、できればプラスサムゲームに参加した方が良いことになります。


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本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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