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企業の不動産取得が活発化
私募リートで投資用不動産を取得する動きも

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2014/08/23 14:00

 景気回復と投資意欲の向上で、不動産を積極的に取得する動きが顕著になってきた。

 東京商工リサーチが8月8日に発表したレポートによると、2014年上半期に国内不動産取得や工場・社屋の新設などを公表した上場企業は27社にのぼり、前年同期より1.5倍(前年同期18件)のペースで推移している。

 取得した土地の面積を公表した15社のうち、取得土地面積のトップは、大東港運の2万9,270平方メートルだった。同社はコンテナを一時保管する内陸通関物流基地を建設するため、主要荷主の物流拠点隣接地を取得した。次いで、京阪神ビルディングの1万8,460平方メートル。同社は首都圏でのオフィスビル賃貸事業の拡充などのため、東京都府中市にあるオフィスビルの信託受益権を取得した。次に、生産力増強のため群馬県に新工場用地を取得した第一化成の1万2,504平方メートルが続いた。

 また、取得(投資)金額では、金額を公表した25社のうち、最も大きかったのが東武鉄道の1,030億円だった。東武のターミナル駅と百貨店が共存する池袋・船橋地区の拠点性向上を図るため、池袋駅ビルと船橋駅ビルの信託受益権を特別目的会社から取得した。次いで、大阪工場に次ぐ2つ目の段ボール生産拠点拠点として兵庫県神戸市に新設するトーモクの150億円、三重県四日市第3コンビナート内に新工場を建設する第一工業製薬の120億円、地代家賃の圧縮を図るため立川タカシマヤが入居する土地と建物の共有持分を119億9,000万円で追加取得した高島屋が続いた。

 アベノミクス効果による景気の先行き期待から、事業拡大に備えて不動産を取得する傾向が強まっているようだ。

 一方で私募リートの設立に向けて、投資法人を設立する動きもある。私募リートとは不動産や不動産信託受益権で運用を行う不動産ファンドの1つで、正式名称を「非上場オープンエンド型不動産投資法人」と言う。リートには上場されている「J-REIT」があるが、私募リートは上場しない点が異なる。

 発表によると、住友商事は私募リート組成に向け、8月に「SCリアルティプライベート投資法人」を設立する。2015年1月をめどに、住友商事が開発および保有する物件を組み入れ、約300億円で運用を開始する。その後、オフィスビルや商業施設、物流施設、住宅系施設、ホテルなどの資産を加え、3年後に1,000億円、5年後に2,000億円を目標に資産を増やし、長期的な安定運用を期待する投資家のニーズに応える。

 最近は企業や個人投資家の投資意欲に回復傾向が見られ、不動産を積極的に取得する機運が高まっているようだ。

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