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人気のコーヒーマシン「バリスタ」のネスレ日本
独自路線でおいしいコーヒーの浸透を図る

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2014/09/23 08:00

 今、町にはおいしいコーヒーが溢れている。そのため、これまで手軽な1杯の定番商品だったインスタントコーヒーも旗色は悪い。そんな中で、新たな動きを見せるのがネスレ日本(本社:兵庫県神戸市)だ。同社は業界団体とは袂を分かち、独自路線を歩もうとしている。

 きっかけは、ネスレ日本が生み出した新製法「レギュラーソリュブルコーヒー」だった。同製法は、従来のインスタントコーヒーがコーヒー抽出液を乾燥させていたのに対して、丁寧に微粉砕した焙煎コーヒー豆をネスレ独自のコーヒー抽出液と混ぜ合わせて乾燥し、ソリュブルコーヒーの粉の中に封じ込めるという画期的な技術を採用したもの。

 同社はこれをレギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約の「インスタントコーヒー」の定義に該当しない新ジャンルのコーヒーであるとして、食品関連法規を順守した表示を行い、「名称:レギュラーソリュブルコーヒー」と表記した。しかし、全日本コーヒー公正取引評議会などの業界団体から異論が出て、表記自体にも待ったがかかった。そのためネスレ日本は、レギュラーソリュブルコーヒーの認知・定着を図るために、評議会や所属する業界団体から脱会を決めたという。

 では、ネスレ日本が歩む独自路線とは、どのようなものか。ひとつはレギュラーソリュブルコーヒーを使って家庭でも本格的な1杯が楽しめるコーヒーマシン「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」を核とした展開のようだ。販売開始来、2014年の5月時点で累計販売台数は200万台以上の人気商品となっている。また、2012年にスタートしたバリスタをオフイスへ無償で貸し出す「ネスカフェ アンバサダー」は、2014年8月には応募者が14万人を突破した。

 そこでさらなるオフィスへの浸透をと、オフィス家具の大手イトーキ(本社:大阪府大阪市)と共同で始まったのが「ウェルネスオフィス・プロジェクト」。これは働く人のカラダとココロの健康への各種提案を行うもの。マシンの設置場所が増えれば当然レギュラーソリュブルコーヒーの売り上げアップにもつながることはいうまでもない。第1弾は、立ち飲みに適した空間を創造するしゃれたテーブルが用意され、無償でマシンとテーブルのセットが貸し出されるという。

 また、マシン本体も進化している。10月1日から発売される「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ TAMA(9,260円・税別)」は、多摩美術大学(本部:東京都世田谷区)とのコラボレーション商品。従来型よりサイズはコンパクトで、操作性も向上。デザインも、よりコーヒー豆を意識した仕上がりだ。同マシンで、家庭での使用もいっそうの促進を図る。

 オフィスにも家庭にもライバルが、さながら群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)でしのぎを削る昨今。消費者にしてみれば選択肢が多いのは大歓迎だが、多くのコーヒー関連企業にとって心休まる日が訪れるのは、まだ当分先となりそうだ。

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