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2016年スタートのマイナンバー制度
環境整備や課題解決がビジネスチャンスに

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2014/11/22 14:00

 社会保障・税番号制度が2016年からスタートする。この制度では、国民の所得や納税、社会保障に関する手続きなどを一元的に管理し、税負担や社会保障給付を公平で確実に行うため、国民全員に個人番号が割り当てられる。国民に番号が付与されるため、マイナンバー制度とも呼ばれている。

 そこで矢野経済研究所は、マイナンバーの利用範囲拡大の可能性に関する調査結果を10月31日に発表した。調査は6月から9月にかけて行われ、各種公的機関や業界団体の関係者へヒアリングするなどしてまとめた。

 調査結果によると、マイナンバー制度を定着・普及させるため、国民がメリットを享受できる環境整備が進むと予想している。短期的には公立図書館カードや健康保険証、自治体病院の診察券などとの統合が行われ、住民サービスの向上に関連した利活用が進むとみられる。また、2020年度ごろまでには医療・福祉分野の利活用が進み、薬の処方情報との連携や高齢者福祉に関する活用、さらに金融分野では預金口座へのマイナンバー付番が普及するほか、個人番号カードの活用による手続きの簡素化も進むと予想している。

 一方、こうしたマイナンバー制度の環境整備や課題解決を図るための新たなサービスを展開しようとする企業も増えている。

 その1つがNEC。10月から地方公共団体向け「ネットワーク・セキュリティ対策ソリューション」の販売を始めた。地方公共団体はマイナンバー制度の対応に、中間サーバーと呼ばれる特定個人情報を格納するサーバーへの接続が必要になるため、十分なセキュリティ対策が求められる。NECはこうしたニーズに対応する。

 また、日本IBMは銀行・保険・証券などの金融機関向けに「金融機関向けIBMマイナンバー対応ソリューション」を11月から販売する。このソリューションは、金融機関が個人や法人顧客から取得したマイナンバーの管理・保管機能や、セキュリティー機能があり、法改正などでマイナンバーの適用範囲が拡張された場合にも、柔軟に対応できる設計になっているという。

 マイナンバー制度の普及・定着に向け、利用範囲は拡大するとみられる。IT企業を中心として関連ビジネスに携わる企業にとっては、大きなビジネスチャンスになりそうだ。

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