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マネー雑誌表紙のキーワード、これが出たら要注意 買い控え、手仕舞いのタイミングは

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2014/12/10 08:00

 投資の神様は、「ミスターマケットの声は聞くな」と言いますが、実際には投資家の役に立つようです。ミスターマケットと言える、マネー雑誌の表紙キーワードと当時の市場を分析してみました。

バフェットが「聞いちゃダメ」というミスターマーケットの声とは

 ミスターマーケットとは、投資の神様と言われるウォーレン・バフェット氏が、その投資手法を学んだとされるベンジャミン・グレアム氏の著書に出てくる架空の人物です。この人物は毎日違う株価での売買を提示してきます。そして、その逸話の教訓は、売買のタイミングをこの相手に振り回されないようにするべき、としています。

 バフェット氏は「ミスターマーケットに耳を傾けてはいけない」、「ウォールストリートの意見を聞いてはいけない」(う~ん、市場関係者としては微妙(^^ゞ )と述べています。

 とはいえ、ミスターマーケットはどんなことを言っていたのか、現時点の相場に似ていると思われる2005年から2007年のマネー雑誌の表紙を調べてみました。

マネー雑誌の表紙のキーワードは市場心理の裏返し 「1億円」が増えたら危険

 株式投資やFX投資を解説するマネー雑誌は、相場活況時によく売れ、低迷時には販売部数がかなり減ります。また、◯月号はその慣行で2ヶ月前に発売され、その数週間前には内容が固まっています。

 また、編集側の立場を想像すると、「どういう文言を表紙に打ち出せば売れるだろうか」ということを常に考えているはずです。例えば、12月号は9月から10月にかけて投資家が読みたがっているもの、あるいは深層心理を突いているものと考えても良いでしょう。まさに、ミスターマーケットの声です。

 そこで、小泉郵政相場が始まった2005年夏からサブプライムバブル崩壊の発端となった2007年8月のパリバショック前までの株価とマネー雑誌の表紙に出ている巻頭特集のキーワードをプロットしてみたのが下図です。

 黄色はお金持ちや大金に関するもの、薄いブルーは投資手法に関するもの、薄いオレンジは投資を始めることを刺激するもの、トルコブルーはサラリーマン関連、薄い紫は保有株診断、薄茶色は通常の日本株売買以外の投資対象です。

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 2005年後半は小泉郵政相場が始まったばかりの頃で、「株主優待」という困った時の鉄板テーマや「チャートの見方」といった無難な特集になっています。それが相場が上がり始めると「1億円」や「10倍になる」といった大儲けを期待させるものになります。株価がさらに上がると、「投資マニュアル」や「必勝法」になり、出遅れた投資家の心を揺さぶります。

 2005年末の高値付近では、「大儲け、損、大集合」や「サラリーマン」というタイトルになります。これは他の人がどのくらい儲かったのか気になっていること(自分は儲けそこなったのか、上手く行ったのか知りたい)、サラリーマンで投資に興味を持つ人が増えている時期と言うことを示唆しています。

 2006年に入った直後にライブドアショックで新興市場株を中心に下げたものの、再び株価が盛り返すと「2億円」や「1億円」という景気の良い話が増えています。

 2006年5月頃から主要国の利上げ懸念で株式相場が大きく調整すると、投資家心理を癒すように「底値」や「勝てる」、また保有株式をどうして良いか迷っている投資家に対して、「査定」、なかなか勝てない悩みに対して「勝てる」、「裏情報」というキーワードが使われていました。「3億円」が出てきたのもこの頃です。「1億円」や「2億円」がそれまでに使われすぎたからでしょう。

 2006年後半には、米国での利上げ打ち止め期待と外国株高で、日本株もそれなりに堅調でした。このため「お金持ち」が何回もでるようになりました。ただ、主力株が上がり難くなっていたため「新興市場」や「IPO」が出てくるようになりました。年末には再び「1億円」と前年末と同様の「儲け自慢」が登場しています。

 2007年前半に株価が続伸すると「儲かる」や「最強」が再び登場し、外国株高で「新興国」や「世界」が出てきます。また、高値フラグ感がある「サラリーマン」も出ています。ただし高値圏では不安が増し、下がりにくい「割安」、「最強」や保有株を診断する「ジャッジ」というニーズもあったようです。

 2007後半に相場が崩壊し始めると、塩漬け株が増えているためか、投資期間がぐんと長くなり「1億円」稼ぐのが「定年」までに伸びています。2005年末の「1ヶ月で株名人」や2007年前半の「10年後」とは隔世の感があります。さらに、外国株に期待する「グローバル」、下落トレンドを示唆する「逆張り」、負けてばかりいるため「勝てる」、「20万円で買える」というキーワードになっていました。

 これらを見ると、ミスターマーケットは投資家が聞きたいことを語ってくれるようです。また、高値圏の要注意ワードは「1億円」や「お金持ち」、下がり始めた時は「査定」、「ジャッジ」、「勝てる」が続出、最後に「逆張り」が出たら撤退が正解のようです。

2014年のキーワードで深読みするなら

 ここ数ヶ月でよく使われているキーワードは「診断」、「10年」、「サラリーマン」、「必勝」、「判定」、「1億」、「最強」といったものです。

 2006年前半から2007年前半に出ていた、高値圏のキーワードの可能性がある「サラリーマン」や「1億円」はもう出ています。これらから、保有ポジションを持っていてよいものかどうか迷っている方が多い一方、うまく波に乗り切れていない方も結構いることが推測されます。

 となると、ここから「グローバル」、「世界」「新興国」が前面に出されたときには買い控える、「2億円」になったら日本株のポジションを減らす、実際に株式相場が下がり始めてから「逆張り」という特集を見たら脱兎のごとく買いポジションを手仕舞う(あるいは短期間の日経プットやTOPIXプットを買う)という行動が賢明かもしれません。

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