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不動産価格は上昇傾向で、投資利回りは低下
価格の上昇に賃料が追いつかず

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2015/02/21 18:00

 総合不動産サービス大手のジョーンズ ラング ラサール株式会社 (JLL)は2月10日、「ジャパン プロパティ ダイジェスト 2014年第4四半期(10月~12月)」を発表した。

 レポートによると、東京Aグレードオフィス市場の賃料は緩やかながら上昇を続け、2014年第4四半期は前期比0.4%増の月額坪当たり3万3,399円(共益費込)となった。上昇するのは11期連続。大手町や丸の内、渋谷などでは上昇がみられたものの、六本木と汐留の一部のオフィスビルで緩やかな下落がみられ、全体の上昇率が鈍化した。ただ、2014年通年の賃料は前年比で5.0%上昇しており、2013年の同2.4%と比較すると上昇が加速している。

 また、東京Aグレードオフィス市場の2014年通年の不動産価格の上昇率は19.3%に達した。2014年通年の価格の上昇率は6.1%で、価格の上昇が加速している様子が分かる。そして得られる収益から投資費用を割った「投資利回り」は低下している。レポートによると、第4四半期の投資利回りは5四半期連続で低下、価格は11四半期連続の上昇になったという。単純に上昇率だけを見ると、賃料の上昇が不動産価格の上昇に追いついていないことが分かる。

 こうした投資利回りの低下はオフィスだけではなく、投資用不動産の市場でもみられる。

 株式会社ファーストロジックは2月10日、運営する不動産投資サイトに掲載されたデータをもとに投資用不動産市場の動向を調査し、「投資用 市場動向データ 最新版2015年1月期分」として発表した。対象エリアは全国。

 レポートによると、1月に運営する不動産投資サイトに新規掲載された一棟アパートの表面利回りは、前月比0.02ポイント下落して9.75%に、1月に新規掲載された一棟マンションの表面利回りも、前期比で0.08ポイント下落して8.37%になった。一棟マンションの表面利回りについては過去最低。一方、1月に新規掲載された区分マンションの表面利回りは、0.75ポイント上昇して8.85%となった。表面利回りが前月比で大きく上昇しているが、これは11月に大幅に減少した反動の影響もある。2014年11月の8.89%、2014年1月の9.70%と比較すると、全体的に低下傾向にあることが分かる。

 投資用不動産の価格は上昇と下落が混在しているが、全体として表面利回りが低下していることは共通している。この背景には、堅調な不動産価格の中で収益につながる家賃を上げにくいといった事情があるのかもしれない。

 2015年の不動産投資市場も需要に支えられ、堅調に推移すると予想されている。引き続き、市場の動向を注視しておく必要がありそうだ。

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