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東日本大震災から4年
建設業中心に業績回復も 2014年の新設法人は伸び悩み

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2015/03/14 22:00

 2011年に発生した東日本大震災では、岩手県・宮城県・福島県の沿岸部を中心に大きな被害を受け、多くの企業が休廃業に追い込まれた。その一方で、未曾有の災害を乗り越えて事業を継続し、震災前の売上水準を大きく上回る企業も現れている。

 そこで帝国データバンクは、被害が甚大だった地域に本社を置いていた5,004社を対象に、震災から約4年経過時点での活動状況について追跡調査を実施。その結果を3月3日に発表した。今回の調査は2011年7月、2012年3月、2013年3月に続き4回目となる。

 発表によると、今回の調査で事業の継続を確認できた企業は3,622社(構成比72.4%)で、前回調査時の3,645社(72.8%)からわずかに減少した。過去の推移を見ると、2011年7月は2,506社(同50.1%)、2012年3月は3,507社(同70.1%)。一方、休廃業している企業は1,382社(同27.6%)となり、前回調査時の1,327社から55社増加。4社に1社が実質的な活動停止に追い込まれたままだった。

 業績の動向について、震災発生前の2009年度と2013年度の売上高比較が可能な3,503社を対象に調べたところ、2013年度の売上高が2009年度より「増収」となった企業は1,808社(構成比51.6%)だった。「減収」は1,502社(同42.9%)、「横ばい」は193 社(同5.5%)。厳しい環境の中、約6割の企業が震災前の売上水準に回復していることが判明した。

 「増収」となった企業の構成比を業種別に見ると、建設業が71.6%で最も高く、2位のサービス業(46.4%)、3位の卸売業(42.5%)を大きく引き離した。震災後の復興特需の恩恵を受ける業種を中心に、業績を回復させている様子が分かる。

 一方で、岩手、宮城、福島の被災3県で震災後増加を続けてきた新設法人数が、2014年に入って減少傾向にあることが、東京商工リサーチが3月3日に発表した調査結果から判明した。

 発表によると、2014年1月から10月までの間に被災3県で新設された法人数の累計は3,277社で、前年同期を4.7%下回った。年間累計でも前年を下回る見通し。増減率を見ると、2011年から2012年にかけては全国平均を上回るペースで増加してきたものの、2013年になって被災3県(前年比3.6%増)と全国平均(同5.6%増)が逆転。2014年に入ると、前年同期で8.0%増の伸びを見せる全国平均と対照的に、被災3県では減少に転じた。

 震災後に進められてきた復興事業は、3月1日に常磐自動車道が全線開通するなど復旧は着々と進んでいる。こうしたことも、新設法人が減少傾向にある一因なのかもしれない。

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