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お客が料理する居酒屋「清貧」店主、おやじの起業物語
自分で楽しみを作る「都会の遊び場」で飽きられない店を目指す

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2010/09/24 09:00

 今回は新しい遊び場として話題になった、自分で料理する居酒屋「清貧」の店主、おやじさんのお話です。飲みに来たお客さんが、材料を購入し、自ら料理して食べるという斬新なスタイルに人気が殺到。調理が得意な人もそうでない人も、作った料理を仲間に振舞うことを楽しんでいるそうです。

お客が料理する居酒屋「清貧」 作り出す楽しさを伝えたい

 毎日のように新たな飲食店がオープンする街、東京。それぞれに趣向が凝らされ、ちょっと奇抜なくらいでは目立てない状況のなかで、注目を集めた店がある。お客さんが自分で料理するセルフスタイル居酒屋「清貧」(東京・中野)だ。

 自分の店の魅力を、店主の「おやじ」さんはこう語る。

 「うちは都会のキャンプ場。僕は過剰なサービスが嫌いなので、料理をしないのはもちろん、サービスはほとんどありません。それでもうちのお客さんが楽しそうなのは、自分たちの共同作業によって、仲間の違った面を見られたり、料理すること自体が楽しかったり、新しい発見があるからじゃないでしょうか。うちの店では、『自分たちで楽しさを作り出すことの大切さ』を伝えたいのです」

 「清貧」の料金体系は、タイムチャージ(基本的に30分・200円)に加えて、飲みたいだけのドリンク代、料理をするならその材料費だけ。ドリンクの値段は、たとえば生ビール(中)199円、チューハイ90円、梅酒ロック99円と格安である。

 それぞれに「値札」がついており、首からぶらさげる式の「伝票」に買ったぶんだけ貼っていく仕組みだ。買った缶詰を開けるだけの人もいれば、時間をかけて料理をするグループもいる。使い終わった調理器具や食器は流し台へ。店のスタッフが洗ってくれる(さすがにそこは働く)。

 厨房では、エプロンを着用した男性3~4名のグループが料理する姿も目立つ。週末には、合コンや誕生会イベントに使われることも多いとか。

 「みんなでワイワイ料理をすること自体が娯楽なのです。お客さんから予約電話で、『パイナップルを仕入れておいてください』と食材を指定されることもありますよ」

店主は「おやじ」 人生を楽しむために店を作った

 長髪の店主・おやじさんは、推定年齢40代半ば。

 「とくに飲み屋をやりたかったわけではなく、単純に『遊び場』を作りたかった。特別なサービスをしないし、お客さんと対等でいたい。だから僕は、お店にいるキャラクターとして、『おやじ』と名乗ってます。そのほうが、お客さんも僕と付き合いやすいでしょ」

 おやじさんは、レストランなどのサービス業ではなく、人生を楽しむために店を作った。

 「僕にとって、人生は『遊び』。本当は映画を見たり、自然を旅したり、家族とのんびりしていたいんだけど(笑)。日本で生きていくには、仕事を創り出して、一生懸命働いて収入を得るしか方法がないよね。どうせ働くなら、やりがいのある仕事がいい。それで、この店を作ったんですよ」(次ページへ続く)


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