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年収1,075万円以上は残業代や労働規制なしへ
独立起業やフリーを目指す人が増える可能性も

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2015/04/26 16:00

 高年収のサラリーマンの働き方が変わる可能性がある制度が検討されている。政府は新しい労働法制について4月3日に閣議決定、今国会での労働基準法の改正法成立を目指している。その目玉とも言えるのが「特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル労働制)」で、年収1,075万円を超える人には残業代が支払われず、労働時間の規制も なくなるというもの。

 高度プロフェッショナル労働制は「時間ではなく成果で労働を評価する」という安倍政権の成長戦略の一環として考案されたものだ。対象となるのは金融商品の開発業務、ディーリング業務、アナリスト、コンサルタント、研究開発など高度な専門的知識を必要とし、労働時間と成果との関連性が強くない仕事に携わる人で、年収で1,075万円を超えるような高収入の人となっている。

 労働基準法では残業代や休日手当の支給が義務付けられ、労働時間も1日8時間、週40時間というのが基本だ。それを超える労働については経営と労働側の合意を必要とする「36協定」が」必要。そうした労基法の規制を「撤廃」するという法改正となる。

 経営側からは歓迎の声が上がっているが、労働組合などからは「長時間労働がまん延し、過労死を招く」などの意見があり、反発が強い。この制度、年収1,000万円に満たない人には関係ないと思われがちだが、法改正後に年収要件が引き下げられることも想定される。経営者団体からは年収400万円台くらいまで適用すべきとの意見もある。労働時間に縛られず、成果で仕事を評価して欲しい労働者には、ふさわしいかもしれないが、年収400万円台で残業代も払われないということになると多くの人に影響が出そうだ。

 そんな中、ウェブマガジン「瓦版」はお金と働き方についてアンケート調査を行い、13日にその結果を発表した。調査対象者は瓦版ユーザーで、回答者は男性105人、女性85人の計190人。「会社員を辞めるとして、次にどんな道を選択するか」について、「フリーランスで年収500万円」と「独立起業で年収1,000万円」の2択で聞いたところ、前者が56%、後者が44%という結果になった。独立起業とフリーランスでは、比較的自由なフリーランスがいいと考えている人が多いようだ。

 政府の法改正は、国会で議論されるので成立するかどうかは現段階では分からないが、国会の勢力図を見れば成立する可能性は高い。今後、残業代や労働時間規制がなくなる労働者が増えることになれば、それに伴って独立起業やフリーランスへの転向を意識する人も増加するかもしれない。

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