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日本各地の「山塩」にあらためて注目集まる
海塩とは異なる独特の味わい

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2015/05/10 14:00

 「山塩(やまじお)」と呼ばれ、日本各地の山間部にある温泉地産の塩が注目を浴びている。山の塩といえば岩塩が有名だが、太古の海水成分が“化石”となった岩塩に対して、山塩は温泉などの高温の地下水に溶けだしたものとされ、海とは縁のない場所では古くから貴重な塩の供給源として利用されてきた。味も海水とは異なる独特のおいしさがあるという。

 山塩を、いますぐに自宅で味わいたい派は「会津の山塩(702円・税込、40グラム1瓶より/会津山塩企業組合・福島県耶麻郡)」を取り寄せてみたい。同商品は、磐梯山のふもとに位置する大塩裏磐梯温泉の温泉水を煮詰めたものだ。温泉の始まりは、弘法大師によって弘仁年間(810~824年)とのいい伝えもあり、そのルーツはいまから約1200年前。山塩づくりは江戸時代には隆盛を極めたが、その後の専売制度もあり、いったんは途絶える。しかし2005年に村おこしの一環として復活し2007年より本格的な再開となり、今日にいたっている。

 山塩を味わいに出かける。こちらの販売は現地のみだ。それが長野県下伊那郡にある塩辛い温泉、鹿塩(かしお)温泉の山塩。開湯は神代の時代とも、ここでも弘法大師が尽力との伝えもある同温泉で、本格的な山塩づくりが始まったのは明治中期からだそうだ。だが先の会津同様に、諸般の事情で一時中断。再開は1997年で、いまも鹿塩温泉 湯元 山塩館の手によりつくり続けられている。味は、塩辛さのなかに甘味を感じる独特のおいしさが特徴で、かつて大正天皇ご成婚の際にも献上されたという。さて、味とともに気になる山塩の価格は530円(税込、50グラム1袋)。また数は1人1袋まで。

 山塩を自らがつくることもできる。甲斐駒ヶ岳温泉 尾白(おじろ)の湯は、名水・森・人がテーマの白州・尾白の森名水公園 べるが(山梨県北杜市/運営はアルプス・本社:山梨県中巨摩郡)内に湧く塩分の強い温泉。公園内では、体験イベントとして「森の学校 おいしい教室」も行われており、塩づくりもそのひとつ。つくり方はいたってシンプルで、温泉水を土鍋で煮詰める。1鍋につき対応人数は2名から5名で、費用は1,000円より。なお塩づくり体験は、火にかけた土鍋を根気よくかき回すと、長時間の暑さがともなう作業。そのため開催は、秋から春先と季節限定となっている。今度寒くなったら山塩づくりに甲斐の国へ。ユニークなグルメ旅にはなりそうだ。

 今年は、旬の山の幸を山塩の味つけで調理してみる。もしかすると、新しいおいしさとの出会いがあるかもしれない。

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