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映画や書籍で「空撮」ものが好調
人気の理由はその迫力と独特のシーン

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2015/05/31 14:00

 鳥のように俯瞰(ふかん)で大地を眺める。新たな撮影ツールの出現で身近になった影響か、このところ「空撮」モノがブームのようだ。

 近ごろは「空撮(くうさつ)」が何かと話題だ。背景には、ドローンやマルチコプターといった無人の航空機やヘリコプターの出現により、用途の多様化や身近に感じられるようになったことがある。

 市場も活況が見込まれており、先ごろシード・プランニング(本社:東京都文京区)が発表した国内の産業用無人飛行機・ヘリコプターの市場動向に関する調査によると、市場規模も2015年が16億円、5年後の2020年には186億円、2022年には406億円と急成長が予測されている。

 この急成長の余波は、個人の趣味の世界にも及んでいるようで、いま空撮に関連した商品が注目を集めている。

 まず、現在公開中の空撮ドキュメンタリー映画「アルプス 天空の交響曲(シンフォニー)」が話題となっている。揺れに強く、ブレのない撮影ができる特殊カメラであるシネフレックスカメラを搭載したヘリコプターで、数千メートル上空からヨーロッパ7カ国にまたがるアルプス山脈の“いま”をとらえた同映画は、鳥になった気分で雄大な景観を満喫できる作品だ。だが、それだけではない。目を見はる自然の美しさがある一方で、何とも目を覆いたくなる自然を蝕む人間の活動なども、カメラは淡々と映し出す。自然への畏敬の念や共生とはいう点も考えさせられる作品だ。2013年ドイツ映画。

 また、空撮ドキュメンタリー映画では、注目の作品がもう1つある。それが、6月にDVDの発売が予定されている台湾製作の「天空からの招待状」だ。昨年末に劇場公開された同映画も、台湾が別名「フォルモサ(ポルトガル語で麗しの島の意)」と呼ばれるゆえんである迫力ある海山から田園風景といった自然美と、台湾でも進む環境破壊の現状を、観る者に余すことなく伝えてくれる。映画館で見逃した向きは、自宅で要チェックしてみたい。価格は「ブルーレイ」が5,076円(税込)。「DVD」は4,104円(税込)。どちらも本編に加えメイキング版が特典映像としてつく。

 書籍でも「空から見る戦後の東京 60年のおもかげ(5,400円・税込、竹内正浩著、実業之日本社)」が好評だという。地図や近代史研究をライフワークとする著者が、同書で紹介するのは空から見た3つの時代の東京の姿だ。ひとつは戦争の傷跡も生々しい1948年。続いては高度経済成長期も終わりを告げ、オイルショックに翻弄される1975年、そして戦後初の野党が単独過半数で政権交代となった2009年。東京という都市の変遷、戦後の足跡が空撮写真と解説で構成された内容で、ちょっとした時間旅行が味わえる1冊となっている。

 空撮では、最新撮影ツールも人気だが、映像を収めた作品も人気となっている。空撮ブームは当分、続きそうだ。

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