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多重債務者15万人、新貸金業規制法で大幅減も
自殺にまで至る深刻さ、浮き彫り

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2015/06/07 16:00

 信用情報機関の「日本信用情報機構」が4月末時点でまとめたデータによると、クレジット会社、消費者金融などから5件以上借り入れをしている「多重債務者」が15万人いることが分かった。5月18日に首相官邸で行われた「多重債務問題及び消費者向け金融等に関する懇談会」の配布資料では、2014年は17万人とされており、ここ数年は減少傾向にある。

 借り過ぎに歯止めをかけようと2007年から段階的に導入されている新貸金業規制法で、上限金利を20%にまで引き下げ、借入残高が年収の3分の1以内とする総量規制などが効果を上げており、2009年に100万人を切って以降、大きく減少してきた。

 とはいえ、大手銀行が消費者金融に力を入れ、テレビコマーシャルも大量に流される中で、多重債務が今後、再び顕在化する恐れもある。先の懇談会では多重債務が原因と見られる自殺者の数も報告され、2014年は677人が該当した。こちらも減少傾向が続いており、多重債務が社会問題として捉えられる機会は少なくなっているが、借金が原因で自殺する人は絶えない。

 なぜ多重債務になってしまうのだろうか。日本弁護士連合会が公表している資料では、多重債務により自己破産に追い込まれた理由で最も多いのが「生活苦・低所得」で6割に達している。国民生活センターがまとめた多重債務に関する相談内容を見ると「教育ローンが100数十万円程(※原文ママ)あるが収入が少なくなったので返済が困難になった」「銀行のローンカードを使って借り入れと返済を繰り返している」など、決して浪費ではない事情が垣間見える。

 追い詰められると自殺にまで至る恐れもある多重債務に陥らないためには、どんなことに気をつければいいのだろうか。政府や日銀、全国の自治体が参加する金融広報中央委員会はクレジットカードは管理できる枚数にすることや、返済できる計画が立たない借金はしないことなどを呼びかけている。相談窓口として弁護士会、司法書士会、日本司法支援センター(法テラス)、消費生活センターなどが対応している。

 借金は最初は返せると思っても、安易に借りているといつのまにか増えてしまうもの。やはり収入の範囲で生活設計を立てることが大切といえそうだ。

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