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個人消費、重い足取り
6月はボーナス月にもかかわらず、消費意欲は低下

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2015/06/14 18:00

 賃上げムードがあるものの、個人消費が好循環になるにはまだ時間がかかりそうだ。

 この夏のボーナスが民間、公務員とも上がると予測されており、伸び悩む個人消費の後押しになることが期待されるが、気になる調査結果を三菱UFJリサーチ&コンサルティングと博報堂生活総研が相次いで発表した。賃上げ上昇ムードにもかかわらず、その足取りは重いというのである。なぜ個人消費は踊り場からなかなか抜け出せないのか、その背景を2つの調査結果から探った。  

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングが5月28日に発表した「日本経済ウオッチ(2015年5月号)」によると、景気は持ち直しているが、そのペースは緩やかという。3月の完全失業率は3.4%と低水準で、有効求人倍率も1.15倍と高い水準を維持、賃金の上昇基調も定着化しつつある。こうした中で、個人消費は持ち直しつつあるが、足取りは重いと分析している。

 2014年4月に消費税が8%に引き上げられる直前、駆け込み需要で消費が膨らんだものの、家計の動向は生活水準を切り下げる傾向が顕著になっている。財布のひもを締めたままの状態は続いており、増税の反動は簡単には解消しそうにない。賃上げ傾向ではあるものの、その実態はボーナス上昇が引っ張っており、月々の給与を含めた現金給与総額は非常に小幅としている。

 同社は「消費者はそれまでの使い過ぎの反動によって消費を抑制している面もあり、しばらくは名目で賃金が上昇しても、その増加分ほどは消費が増加しない可能性が高い」と分析。今後についても賃金上昇が消費拡大を通じて需要を増やして企業業績を高め、再び賃金上昇につながる経済の好循環になるまでには、なお時間を要するとみている。

 また、博報堂生活総研は直近の6月の消費意欲を予測し5月1日、「生活インデックスレポート。消費動向偏・6月」を公表した。5月は消費税増税の影響が大きかった前年同月と比べてプラス3.9ポイントで、おととし同月と同水準に回復したが、前年同月比ではマイナス1.5ポイント。こちらも増税の反動が続いていることを指摘している。6月の消費意欲指数は45.7点で、前月比マイナス2.5ポイントの低下に。前年同月比もマイナス1.5ポイントで前年を下回る結果となった。

 6月はボーナスへの期待もあり、消費意欲が低下する月ではないが、「ゴールデンウィークなど今月までに多く使った反動でセーブする、節約する」や「お金がない、余裕がない、収入が少ない、ボーナスが期待できない」と答える人が例年の6月に比べて増えたという。同社は、買いたい物はあってもそのまま消費につながりにくい状況が生まれているのではないかとの見方を示している。

 このところ賃上げムードは高まっているが、それが人々の消費意欲を促すかと言えば、そう単純ではないようだ。

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