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「45日ルール」検証してみた 投資に活かすなら「11月の5営業日前~前日まで」「16日~20日まで」にこう買え

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2015/07/07 08:00

 5月と11月が近づくと意識されることが多い、ヘッジファンド由来の「45日ルール」。実際どの程度影響があったのか、投資に使えそうなアノマリーなのか、TOPIXの値動きとの関係を調べてみました。

ヘッジファンド由来の「45日ルール」とは

 巨大な運用資金と機動的な投資戦略で外国為替相場から国内外の株式・債券、商品相場まで大きな影響を与えている海外のヘッジファンドは、少数の大口の出資者に限定した形(私募)で資金を集めているものが多いとされています。こういった形式の場合、投資戦略を柔軟にし、資金を効率的に運用するために、解約できるタイミングが3ヶ月に1回だけ、あるいは半年に1回だけというように制限していることが一般的です。

 この時、ファンド出資者は45日前までに、解約あるいは一部換金をファンド通知するといった取り決めになっていることが多いようです(これが「45日ルール」ですが、ファンドによっては30日前や数週間ということもあります)。たとえば、解約できる日が6月なら45日前は5月15日、12月末なら45日前は11月15日となります。仮にその15日が土日や祝日なら、翌営業日を期限とすることも慣行となっています。この長い通知期間は、換金のために投資ポジションの一部を手仕舞う(現金化する)際に、マーケットインパクトがないように十分な時間をかけて取引を行うための工夫です。

 このため、あるファンドの出資者が年度末の12月にファンドを解約したい場合には、11月15日までに当該ヘッジファンドに通知し、それを受けて12月末までにそのファンドが投資ポジションを解消するという流れが予想されるわけです。こういったことが3、6、9、12月末の45日前、つまり、2月、5月、8月、11月の15日頃に起きる、あるいは起きうることが、「ヘッジファンドの45日ルール」が注目される背景となっています。

45日ルールは、どの期間に、どういった影響を与えているか

 45日ルールといっても、当日ギリギリに通知を出す出資者ばかりではなく、また、通知を受けたファンドがその後何日ぐらいでポジションを解消するのかも、用いている投資戦略やその投資対象資産の流動性、相場状況などによってまちまちと想像されます。

 また、四半期で一様に解約の影響があるのか、それとも年末に集中するのかも確認したいところです。そこで、45日ルール応答日を2000年1月から2015年6月12日までの期間で調べ、「その前の期間」、「応答日当日」、「その後の期間」のTOPIXの騰落率との関係を調べてみました。

 まず、45日応答日の直前の期間においては、早めに解約通知を行った投資家がいればファンドはすぐにその分の現金化を始める可能性があること、そういった動きを予測して45日ルール応答日の先回りをする投資家が存在する可能性があることから、「10営業日前から前日まで」の期間と、「5営業日前から前日まで」の2通りについて調べました。その結果、「11月の応答日の5営業日前から前日にかけてTOPIXは0.36%程度下げる傾向がある」ことが分かりました。これを日経平均2万円として換算すると、1日あたり72円相当の下落となるので、かなり大きな影響が出ているといえそうです。

 次に、45日ルール応答日当日とその後の期間については、実際にヘッジファンドの解約がTOPIXの値動きに大きな影響を与えていることが予想されました。このため、期間の区切りを細かくして、「応答日当日」、「応答日後の2営業日」、「同3営業日」、「同4営業日」、「同5営業日」、「同10営業日」、「同20営業日」について調べてみました。結果は、意外なことに応答日後のTOPIXの値動きには統計的に有意な関係は見出せませんでした。これは、「ファンドの解約がヘッジファンドの株売り圧力となっているはず」というイメージ(先入観)と相反する結果でした。

 そこで、他の要因が作用している可能性も考慮しつつ、45日ルールの応答日となる2,5,8,11月のカレンダーどおりの10日~15日、16日~20日、16日~月末、また、比較のために毎月の16日~20日とTOPIX騰落率の関係を調べてみました。さらに、解約までの通知期限が30日前までという「30日ルール」のファンドもあることを想定して3、6、9、12月の4ヶ月間、6月と12月の2ヶ月間についても、それ以外の期間とのTOPIX騰落率との差を検証しました。

 その結果、「2、5、8、11月の16日から20日にTOPIXは0.17%(日経平均2万円として換算すると1日あたり34円)下げる傾向があり、5月と11月に限定すればマイナス0.26%(日経平均2万円として換算すると1日あたり52円)に下げ幅が拡大する」ということがわかりました。一方、3、6、9、12 月については有意な結果は得られませんでした。 これらの調査項目と結果をまとめたのが図表1です。

 色をつけた「2、5、8、11月の45日ルール応答日の5営業日前から前日まで」「2、5、8、11月の16日から20日まで」について、次ページから詳しく見ていきましょう。


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