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内閣支持率41%割れが売りシグナルか 外人フローを通じて株価は動く

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2015/08/17 08:00

 「内閣支持率が40%を割れると日本株は下がる」という見方が一部にあるようなので、過去の状況を調べてみました。

内閣支持率とTOPIXの関係は不明瞭か

 図1は、2000年1月以降のNHK政治意識月例調査による歴代内閣に対する支持率とその調査が行われる時期(各月第一、二週)のTOPIXの平均値の推移です。なお、「内閣支持率」は様々なメディアが出していて、総じて革新系メディアは内閣支持率が低め、保守系メディアは高めに出る傾向があるようです。このため、利用する場合には同じソースの数値の推移を比較する必要があります。

 今回の分析に用いたNHKの内閣支持率の推移を見ると、おしなべて新首相就任直後は高く、時間とともに低下していることがわかります。また、株価が長期下落トレンドにあった小渕・森政権や福田・麻生政権は総じて内閣支持率の水準が低かった一方、小泉・安倍(2期)政権時の株価上昇局面であっても、内閣支持率は緩やかながらやはり次第に下落することも見てとれます。また、小泉、安倍(2期)の内閣支持率は近年の他内閣に比べて極めて高水準で、「安倍政権の内閣支持率低下は問題である」と一部メディアが言うほどのことではないともいえます。

 ここで内閣支持率40%(図中赤横線)に注目してみると、小渕・森政権と小泉政権では40%を割った後に株価が急落しています(赤矢印の時期)。しかし、安倍、福田、麻生政権で内閣支持率が40%割れとなった時点(黄色矢印の時点)は、株価がその後やや上昇した後に下落する分かり難い動きをしたり、既に株価が下がりきった大底圏にあったりしています。さらに言えば、世界的なサブプライムバブル崩壊の時期なので、日本の内閣支持率低下が株価下落の原因であったとは考え難い時期でもありました。

 その後に続いた鳩山・菅・野田の民主3政権の時期は、米国株・ドイツ株・中国株・韓国株などが揃って急回復していたので、政治停滞と当時の日銀の円高容認政策が日本株低迷の要因ともいえるでしょう。ところが、この3政権の内閣支持率が40%を下回った時点(緑矢印)からは、なんと株価が上昇していました。ある意味、内閣支持率が株式相場に影響を与えていたともいえますが、「内閣支持率が40%を切ったら日本株は売り」とは一概に言い難い事例になっています。


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