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葬祭ビジネス、市場規模は微増
新規参入者の増加や葬儀の多様化で競争激化

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2015/08/29 14:00

 死亡者数が増加傾向にあるものの、葬祭ビジネス市場は微増にとどまっている。最近では、簡素化された葬式を希望する人も増えている。

 葬祭ビジネス市場では、新規参入事業者の増加や消費者の葬儀に対する意識の変化もあり、競争が激化している。

 矢野経済研究所は8月17日、「葬祭ビジネス市場に関する調査結果2015」を発表した。調査対象は葬祭ビジネス関連事業者で、調査期間は2月~6月。調査における葬祭ビジネス市場には、葬儀式のほか会葬礼状、祖供養品、料理などが含まれる。

 発表によると、2013年の葬祭ビジネスの市場規模は、前年比0.3%増の1兆7,593億2,100万円だった。2014年の市場規模も前年をわずかに上回り、1兆7,642億3,700万円と見込まれている。

 同社は、厚生労働省の調査では人口構成の変化で死亡者数は年々増加しているものの、葬儀規模の縮小や参入事業者間の価格競争の影響で、市場規模は微増にとどまったと見ている。葬儀ビジネスは法的規制がなく、初期投資もそれほど必要としないことから新規参入が全国規模で増加していると指摘。最近では流通小売業や鉄道業などの異業種企業の参入が活発化しており、競争が激化している。その影響もあって2015年の市場規模は1兆7,800億1,700万円と予想されている。

 葬祭ビジネス市場が大きく伸びないのは、消費者のお葬式に対する意識の変化も影響していそうだ。

 保険クリニックが8月11日に発表したアンケート調査(調査対象は40歳~60歳の男女各250人 調査期間は8月4日~5日)の結果によると、どのようなお葬式をしたいか聞いたところ57.0%の人が家族やごく親しい人だけで行う「家族葬」と回答。以下、「一般葬」の14.8%、お葬式をせずに火葬のみ行う「直葬」の12.6%、亡くなったことを公にしないで行う「密葬」の7.8%、通夜を行わず告別式から火葬までを1日で行う「一日葬」の4.4%、「お別れ会、偲ぶ会」の2.2%と続いた。その他の中には「何もしないでほしい」という意見もあった。

 最近は、簡素化されたお葬式が好まれている様子が分かる。高齢化社会の到来で魅力的に見える葬祭ビジネスも、現実にはなかなか厳しいようだ。

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