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在宅型テレワーカーが前年比約170万人減少
今後課題を解決し、増加に転じるか

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2015/10/17 22:00

 在宅型テレワーカーは導入する企業にもメリットは大きい。その数は減少しているものの、企業努力でこの先は増加すると予想されている。

 安倍政権はインターネットなどを使って終日在宅で勤務する「雇用型在宅型テレワーカー」の数を、2020年には全労働者数の10%以上にすると宣言して政策の実現に取り組んでいる。しかし、国土交通省が3月に発表した「平成26年度テレワーク人口実態調査」によると、2014年の在宅型テレワーカーの数は約550万人で前年比約170万人減少した。過去の推移をみると、2011年に約490万人だった在宅型テレワーカーの数は2012年に約930万人まで増加したが、2013年には約720万人に減少し、2014年も減少傾向が継続した。

 在宅型テレワーカーの数が増加しないのは、テレワーカーが働き方に疑問や不安を抱いていることも原因の1つと考えられている。会社や官公庁などに雇われている雇用型テレワーカーに在宅型のテレワーク時間を増やしたいか聞いたところ、19.8%が「減らしたい・やめたい」と回答した。「増やしたい」は26.0%、「今のままでいい」は54.2%。そこで、テレワーク時間を「減らしたい・やめたい」と回答した人にその理由を聞いたところ、「労働時間が長くなってしまうから」(291人)、「自分の仕事に向いていない」(88人)、「仕事が適切に評価されるか心配」(66人)などの回答が多かった。在宅型テレワーカーを増やすには、こうした課題の解決も必要になりそうだ。

 在宅型テレワーカーの減少は関連市場にも影響を与えている。IDC Japanが10月6日に発表したところによると、2014年の国内テレワーク関連ソフトウェア市場の規模は1,663億600万円で前年比9.8%減少した。就業時間の20%以上の業務をオフィス外で定常的に行うテレワーカーが、就業時間の20%未満の業務に限られるモバイルワーカーに移行したためテレワーカーの人数が減り、それにつれて市場規模も縮小したと同社は分析している。ただ、今後についてはワークスタイルの変革や企業の労働力強化によって、モバイルワーカーが緩やかにテレワーカーに回帰すると予測しており、2019年の国内テレワーク関連ソフトウェア市場は2,378億5,100万円に到達すると予想している。

 テレワークは、職場スペースの削減や資料のデータ化推進による業務効率の向上が期待できるなど企業にもメリットは多い。しかし、現状は働き方に疑問や不安を感じている人もいる。少子高齢化が進む中、優秀な労働力を確保するためにも、在宅型テレワーカーの拡大は企業が成長する上で重要な要素の1つになりそうだ。

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