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インバウンドで地方空港ターミナルも恩恵
売上高増加率1位は但馬空港、2位は富士山静岡空港

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2015/12/19 18:00

 日本政府観光局(JNTO)が11月18日に発表した「訪日外客数(2015年10月推計値)」によると、2015年10月に日本を訪れた外国人旅行者は182万9,000人で、10月で過去最高だった昨年を55万7,000人上回った。

 また、単月としては今年7月の191万8,000人に続いて過去2番目の多さとなった。紅葉シーズンを迎えた10月は、中国の建国記念を祝う国慶節休暇が重なり、訪日プロモーションの効果もあって需要を押し上げた。また、円安の継続や消費税免税制度の拡充による買い物需要の増加、燃油サーチャージの値下がり、中国からのクルーズ船の寄港増加など、さまざまな好条件が相まって大幅な増加につながったようだ。

 こうした中、東京商工リサーチは12月4日、「2014年度 空港ターミナルビル経営動向」に関する調査結果を発表した。調査は同社が保有するデータベースの中から、主な空港ターミナルビル運営会社58社の2014年度の決算内容を分析したもの。

 調査結果によると、2014年度の空港ターミナルビルの総売上高は2,901億円で、前年度比で12.3%増加した。売上高のトップは日本空港ビルデング(羽田)の1,410億2,400万円で、2位の北海道空港(504億2,000万円 新千歳)の2.8倍を記録。58社の売上高の半分を同社が占めた。以下は、福岡空港ビルディング(210億1,600万円)、大阪国際空港ターミナル(177億300万円)、那覇空港ビルディング(81億500万円)と続いた。

 売上高の増加率をみると、但馬空港ターミナルが前年度比55.0%増でトップになった。同空港は民活空港運営法に基づいて、1月から全国で初めて空港運営が県から空港ビル会社に移管した空港で、事業移管に伴う補助金収入により大幅増となった。2位はリーマン・ショック直後の2009年に開港した富士山静岡空港の同37.9%増。開港当初は就航路線の確保に苦慮したものの、人気がある「東京、富士山、京都、大阪」を結ぶ訪日観光ルートの拠点として、中国路線やチャーター便の増加で利用客が大幅に伸びた。以下は、日本空港ビルデングの同19.2%増、福岡空港ビルディングの同18.1%増、山形空港ビルの同17.1%増と続いた。

 かつて厳しい経営状況に置かれていた地方空港でも、外国人旅行者の増加で経営が大きく改善したケースが目立っている。東京五輪を控えて外国人旅行者の増加が今後も継続すると予想されており、地方空港に大きなビジネスチャンスが訪れているようだ。

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