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2016年の呉服市場、歌舞伎や大相撲、落語など
和文化関連イベントの活発化で底堅く推移

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2016/05/21 18:00

 矢野経済研究所は4月28日、国内の呉服市場に関する調査結果を発表した。調査は呉服関連メーカーや呉服関連卸売業、呉服関連小売業などを対象に、1月から3月にかけて実施された。調査における呉服市場は正絹のきもの、紬類のきもの、帯類、リサイクルきもののほか、和装小物、ゆかたなどの市場で、レンタルきものは含んでいない。

 発表によると、2015年の呉服小売市場規模は、2014年4月の消費税増税の影響が継続し、前年比1.8%減の2,805億円に縮小した。

 一方、小売店各社は着物を着る機会を創出するための企画を積極的に展開。特に都市部では歌舞伎や大相撲、落語など、着物との親和性の高い和文化関連のイベントが数多く行われているほか、着物で女子会を開催するなどの取り組みも活発化している。また、各地域でローカルチェーンが出店エリアを拡大させて売上を伸ばし、全国展開するチェーンではオシャレ着物専門店や男物専門店、ユニセックス着物専門店などの新業態店舗も増加。加えて、低価格帯商品などを中心にインターネット通販も伸張しており、2016年の同市場規模は前年比0.9%増の2,830億円になると予想している。

 ただ、アパレル業界全体を見ると倒産件数が増えており、厳しい経営環境におかれているケースもある。東京商工リサーチが1月に発表した「2015年 アパレル販売業の倒産状況」によると、2015年のアパレル販売業の倒産は前年比4.6%増の474件発生し、2年連続で前年を上回った。取扱品などで区分けした業種細分類でみると「婦人・子供服販売」が最も多く、卸売で79件、小売で120件となった。呉服関連では卸売業が17件(構成比7.3%)、小売業が23件(同9.5%)だった。

 呉服市場は生活様式の変化で市場の縮小が続いているが、さまざまな工夫で市場活性化を図っており、市場が底堅く推移すると予想されている。今後の推移に注目したい。

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