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預金者と連絡とれず資金移動のない「休眠預金」が毎年700億円以上発生

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2017/08/26 18:00

 10年以上資金移動のない休眠預金が毎年700億円発生し、国内銀行は将来の払い戻しに備えて951億円の引当金を計上した。

 預金者本人と連絡が取れず、10年以上資金移動のない預金は「休眠預金」と呼ばれている。金融庁によると、2014年3月期の休眠預金は1,187億円(払い戻し460億円)、2015年3月期は1,278億円(払い戻し518億円)、2016年3月期は1,308億円(払い戻し565億円)となっている。払い戻し額を差し引いても、休眠預金が毎年700億円以上発生していることになる。

 そこで政府は昨年12月に「休眠預金活用法(民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律)」を国会で成立させ、休眠預金を預金保険機構に移管したうえで、社会的事業などへの助成や貸付を可能にした。

 同法のスケジュールを見ると、2017年中に必要な政令を作成し、休眠預金移管システムの準備に着手する。同法の全てが施行される2018年1月1日からは、金融機関は休眠預金の存在を預金者に通知し、預金者の所在が確認できない預金をホームページで公告する。通知が到達した場合や、預金者から照会があった場合はそれが新たな「異動」となり、預金は預金保険機構に移管されない。移管される休眠預金が発生するのは2019年1月で、秋頃までに指定された活用団体に休眠預金等交付金が交付される。なお、預金者はいつでも預金があった金融機関の窓口で情報提供を求めることができ、確認されればいつでも休眠預金の払い戻しを受けることができる。

 休眠預金活用法が完全施行されるまでは、休眠預金は所定の手続きを経て銀行の利益金に計上されている。それと同時に将来の払い戻し請求に対応して「睡眠預金払戻損失引当金」も計上している。そこで東京商工リサーチは、国内銀行107行の2017年3月期決算で貸借対照表に計上された「睡眠預金払戻損失引当金」を集計し、その結果を8月8日に発表した。

 発表によると、2017年3月期決算の「睡眠預金払戻損失引当金」の総額は、前年同期比3.4%増の951億4,800万円となった。引当金額が最も多かったのは、みずほ銀行の175億7,500万円で、以下、三井住友銀行の136億200万円、福岡銀行の47億300万円と続いた。

 107行のうち、2017年3月期決算で「睡眠預金払戻損失引当金」が前年同期を上回ったのは64行(構成比59.8%)で、増加率が最も多かったのは但馬銀行(96.4%増 1億1,200万円)だった。預金総額に対する「睡眠預金払戻損失引当金」の比率は0.02%で、107行中23行が全体平均を上回った。引当金比率が高かったのは宮崎太陽銀行(0.09%)、佐賀共栄銀行(0.06%)などとなった。

 休眠預金が公益活動の資金として活用される意義は大きい。運用では透明性を高め、多くの国民から理解と賛同を得られるものにしてもらいたい。

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