MONEYzine(マネージン)

一覧から探す

「楽天ビック」でEC強化、低迷が続く家電量販店の儲けの構造

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 楽天とビックカメラが新サービス「楽天ビック」提供に向けて新会社を設立する。家電量販店のビジネスの現況を探ってみよう。

メーカーの家電撤退とECで変わる量販店の勢力図

 現在、家電量販店各社が運営するそれぞれの店舗の日商は、どれくらいの規模なのだろうか? ネット通販で楽天(4755)とタッグを組むことを発表したばかりのビックカメラ(3048)から見てみよう。子会社のコジマ(7513)の店舗などを除いた「ビックカメラ店」38店舗の1店舗1日平均の売上高は、およそ3190万円である。

 さすがに、旗艦店の有楽町店から徒歩圏内にある三越銀座店の2億2200万円には及ばないものの、ヤマダ電機(9831)ケーズホールディングス(HD/8282)の平均を大幅に上回る。グループでの運営店舗に加え、フランチャイズを含めれば1万2000店を超す多店舗展開のヤマダ電機とは対照的に、大型店の運営を中心にしているためだろう。店舗を運営するスタッフ数や店舗の資産価値も含めて、ビックカメラ店はヤマダ電機やケーズHDの各店を上回る。

 ただし、3500~3600万円だったピークを下回っているのも現実であり、ヤマダ電機やケーズHDの各店舗にしても同様である。家電量販店業界は回復を示す兆しはあるものの、基本的には低迷状態が続いている。テレビ販売の急伸など、地上派デジタル化にともなう特需の反動からは脱し切れていないといってもいいだろう。

 たとえば、業界トップのヤマダ電機である。同社の11年3月期グループ売上高は2兆1532億円で、小売業界ではイオン(8267)セブン&アイ・ホールディングス(3382)に次ぐ3位だったが、現在ではファーストリテイリング(9983)に追い抜かれ、18年3月期の売上高予想も1兆6010億円にとどまっている。

 その間、シャープ(6753)、それに東芝(6502)の家電子会社は事実上、海外企業に身売り。テレビやパソコン、携帯端末などの生産販売から撤退する国内企業も相次いだ。

 家電量販店のビジネスモデルは、“安値仕入”に尽きるといっていい。ヤマダ電機はベスト電器を、ビックカメラはコジマをそれぞれにグループ化したのは、規模の拡大で仕入交渉力をアップするためでもあったが、交渉相手先が家電業界から姿を消したのはなんとも皮肉なことだった。

 各社はオリジナル商品の開発にも力を入れはじめているが、販売の中心は家電製品であるだけに、ホームセンターなどと比べると自社企画商品は限られるという事情もあり、販売の回復が遅れている側面もあるだろう。

 アマゾン・ドット・コムに代表される、ネット通販の普及・拡大の影響も大きい。業界では未上場のヨドバシカメラが最も進んでいるとされ、上場各社も追走するようにネット通販に注力するようになってきた。ただし、ビックカメラのネット通販売上高は729億円で、全体売上高に占める割合はまだ9%を超した程度である(17年8月期)。

 そのビックカメラが楽天と手を組んだ。ヤマダ電機が資本関係を結んでいるのは、楽天のライバルであるヤフー(4689)の親会社、ソフトバンクグループ(9984)であるだけに、ビックカメラと楽天の組み合わせは、自然の流れともいえるだろう。両社は、配送や大型家電の設置などを含めたネット通販サービス「楽天ビック」を2018年4月からスタートさせる。


【FXランキング】 FXランキング 最新FXランキング スワップFXランキング 手数料FXランキング 口座数FXランキング 会社
【FXを徹底比較】 FX比較 取引コストFX比較 手数料FX比較 通貨ペアFX比較 発注機能FX比較 サービスFX比較 安全

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

スポンサーサイト

All contents copyright © 2007-2018 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5