MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

都内中小企業、景況感弱含みも業況DIは上向き
全国の中小企業でも今年度「増収」が36.6%に

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2018/07/07 22:00

 都内中小企業の5月の景況感は改善傾向にあった。一方、全国の企業を対象にした調査でも、3割以上の企業が今年度「増収」を見込んでいた。

 東京都産業労働局は都内の中小企業3,875社を対象に、前月の業況や生産額・売上額、在庫景気動向などを月初に調査し、その結果をその月の下旬に公表している。6月21日に公表した「東京都中小企業の景況(平成30年6月調査)」によると、5月の都内中小企業の業況DI(業況が「良い」とした企業割合から「悪い」とした企業割合を引いた指数)はマイナス21で、前月調査のマイナス23から2ポイント上昇し、2カ月連続で上向いた。

 5月の業況DIを従業員数による企業規模別で見ると、「中小規模(製造業、卸売業、サービス業10人~19人・小売業1人~2人)」がマイナス20(5ポイント増)、「中規模(製造業、卸売業、サービス業20人~49人・小売業5人~19 人)」がマイナス17(4ポイント増)で、ともに2カ月連続で改善した。一方、「大規模(製造業、卸売業、サービス業50人以上・小売業20 人以上)」はマイナス7(4ポイント減)で、3カ月ぶりに悪化した。「小規模(製造業、卸売業、サービス業1人~9人)」はマイナス29で横ばいだった。東京都の中小企業の足元の景況感は一部で悪化したものの、全体的には改善傾向にあるようだ。

 一方、東京商工リサーチは5月18日から31日にかけて、国内企業を対象に2018年度の業績見通しに関するアンケートを実施し、その結果を6月21日に発表した。有効回答社数は6,556社。調査では資本金1億円以上を大企業、1億円未満・個人企業等を中小企業と定義している。

 回答企業の2018年度の売上高見通しを見ると、「増収」が37.6%、「減収」が18.5%、「前年度並み」が43.9%だった。企業の規模別では、「増収」は大企業で44.0%だったのに対して中小企業では36.6%となり、7.4ポイントの開きがあった。一方、「減収」は大企業が13.6%で中小企業が19.2%となり、中小企業が5.6ポイント上回った。「前年度並み」は大企業が42.4%で中小企業が44.2%だった。

 続いて、「増収」と予想した企業(回答数2,449社)にその理由を複数回答で聞くと、「国内法人向け販売の増加」が70.6%で最も多く、「人材の充足による生産性の向上」(21.5%)、「国内個人向け販売の増加」(13.6%)が続いた。「減収」と予想した企業(回答数1,207社)に理由を同様に聞くと、「国内法人向け販売の減少」が58.9%で最も多く、「人手不足による生産性の低下」(24.2%)が続いた。また、「人手不足による生産性の低下」については大企業が18.6%だったのに対して中小企業は24.8%で、人手不足の影響が中小企業の業績にインパクトを与えている様子がうかがえた。

 国内需要の増加で3社に1社が2018年度に「増収」を見込む一方、中小企業では人手不足などさまざまな課題があり、景気拡大の恩恵が大企業ほど浸透していないケースも多いようだ。

【関連記事】
1億円以上の役員報酬を受け取ったのは14社26人【東京商工リサーチ調査】
夏のボーナス、民間3年・公務員5年連続増加見込み 使い道トップは「貯金」が73.2%
賃上げ予定の企業は8割超もアップ率は低調 アジア圏で「6%以上の昇給」は中国51%、日本10%

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク


All contents copyright © 2007-2020 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5