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企業の賃上げ理由「社員引き留めのため」50.8%で最多
止まらない「人材不足倒産」

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2018/07/21 22:00

 従業員引き留めなどを目的に賃上げする企業が増える中、求人難型や従業員退職型など、人出不足関連倒産は増加傾向となっている。

 東京商工リサーチは全国の企業を対象に「賃上げに関するアンケート」を実施し、その結果を7月5日に発表した。調査期間は5月18日から31日で、7,408社から有効回答を得た。調査では「定期昇給」「ベースアップ」「賞与(一時金)」「新卒者の初任給の増額」「再雇用者の賃金の増額」を賃上げと定義している。

 今年度の賃上げの状況を聞くと、全体で82.2%の企業が「賃上げを実施した」と回答した。企業の規模別にみると、賃上げを実施した企業は資本金1億円以上の「大企業」が84.6%、資本金1億円未満(個人企業等を含む)の「中小企業」が81.8%で、規模を問わず賃上げが進んでいた。

 賃上げを実施した企業(有効回答5,596社)に賃上げの内容を複数選択で聞くと、最も多かったのは「定期昇給」の4,403社(構成比78.7%)で、以下、「ベースアップ」(2,451社 同43.8%)、「賞与(一時金)の増額」(2,095社 同37.4%)が続いた。回答を企業規模別に見ると、「定期昇給」(大企業82.8% 中小企業78.0%)と「ベースアップ」(大企業44.1% 中小企業43.7%)では大企業と中小企業とで大きな差はみられなかったものの、「新卒者の初任給の増額」(大企業25.8% 中小企業15.2%)では10.6ポイントの差が出た。

 賃上げを実施した企業(有効回答5,384社)に、賃上げをした理由を複数回答で聞いた。最も多かったのは「雇用中の従業員の引き留めのため」が2,735社(構成比50.8%)で最も多く、「業績が回復したため」が2,008社が37.3%で続いた。また、企業規模別に見ると、「業績が回復したため」では大企業が37.7%、中小企業が37.2%と大きな差はみられなかったものの、「雇用中の従業員の引き留めのため」は大企業が42.2%だったのに対して中小企業は52.1%で、中小企業が9.9ポイント上回った。人手不足が深刻な中小企業では、在職者の離職を防ぐために賃上げを積極的に行う傾向にあるようだ。

 人出不足が経営課題になる中、人材確保が困難な企業は倒産に陥るケースが増えている。

 東京商工リサーチが7月9日に発表した「人手不足関連倒産 2018年上半期」によると、企業倒産が低水準に推移する中、2018年上半期(1月から6月)に発生した人手不足関連倒産は184件で、前年同期より12.1%増加した。

 内訳を見ると代表者や幹部役員の死亡、病気入院、引退などによる「後継者難」型が前年同期比11.5%増の145件で全体の約8割を占めた。そのほかでは、人手確保が困難で事業継続に支障が生じた「求人難」型が同18.7%増の19件、中核社員の独立、転職などの退職から事業継続に支障が生じた「従業員退職」型が同25.0%増の10件、賃金等の人件費のコストアップから収益が悪化した「人件費高騰」型が前年同期と同数の10件だった。

 人材確保のために賃上げを行う企業が増加する一方で、人手不足や人件費の高騰で経営難に陥るケースも増えているようだ。

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