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上半期のビール出荷量、前年比6.3%マイナスで減少が加速
クラフトビールメーカーは6割が「増収」

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2018/08/25 18:00

 ビール酒造組合が7月11日に発表した「ビール市場動向レポート 2018年上半期分」によると、平成30年上半期(1月~6月)のビール出荷量は111万7,052キロリットルで、前年比93.7%に落ち込んだ。内訳は、国産ビールが111万4,674キロリットルで同93.7%、輸入ビールが2,378キロリットルで同90.2%だった。用途別では業務用(構成比48.8%)が同93.0%、家庭用(構成比50.9%)が同94.3%でともに落ち込んでいる。

 過去5年間(1月~12月)のビール出荷量は、平成25年が前年比98.3%、平成26年が同99.0%、平成27年が同101.1%、平成28年が同98.0%、平成29年が同97.1%となっており、平成27年にわずかながら出荷量が増加したものの、ここにきて出荷量の減少が加速しているようだ。

 そんな中、帝国データバンクは8月8日、「クラフトビールメーカー141社の経営実態調査」の結果を発表した。クラフトビールは、小規模なビール醸造所で製造される地ビールのこと。調査は同社の企業データベースから、業績が判明しているクラフトビールメーカー141社を抽出して行なわれた。

 クラフトビールメーカー141社のうち、クラフトビール製造を「主業」としているメーカーは54社で、そのうちの9割は売上高が10億円未満、7割が従業員10人に満たないなど、小規模な事業者が中心となっていた。本業が別にありながらクラフトビール製造も手がける「従業」メーカーは87社。本業として最も多かったのは「清酒製造」の13社(構成比14.9%)で、「西洋料理店」(11社 構成比12.6%)や「酒場、ビヤホール」(9社 同10.3%)などの飲食店が続いた。

 クラフトビールを「主業」とするメーカー(創業間もないため前期との比較が不可能な2社を除いた52社が対象)の売上高を前期と比較すると、「増収」が31社(構成比59.6%)、「横ばい」が15 社(同28.8%)、「減収」が6 社(同11.5%)だった。

 また、損益が判明し、最新期と前期の比較が可能な29社の税引き後利益の推移は、増益ならびに黒字転換、もしくは赤字幅が縮小した「改善」が14社(構成比48.3%)、「横ばい」が3社(同10.3%)、減益ならびに赤字転落、もしくは赤字幅が拡大した「悪化」が12社(同41.4%)だった。利益水準が悪化した理由で最も多かったのは、「役員報酬や従業員給与などの人件費の上昇」で、そのほか「麦芽やホップなどの原料高」「設備増強に伴う償却負担の増加や資材高騰の影響」「宣伝広告費の増加や配送費の上昇も利益」などが理由に挙がっていた。

 ビールの出荷量が減少傾向にある中、クラフトビールメーカーの約6割が売り上げを順調に伸ばしており、クラフトビールの存在感が高まっていきそうだ。

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