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ブロックチェーン関連支出が日本でも増大、金融セクターが牽引

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2018/09/06 10:00

 IDCの調査によると、世界のブロックチェーン関連支出額は急拡大する見込み。各産業における主要なユースケースも明らかになっている。

ブロックチェーン関連支出額は世界で増大

 IDC Japanが発表したブロックチェーン関連市場の予測によると、ブロックチェーンに関連する世界の支出額は、2022年に117億ドルに達する見込み。

 ブロックチェーンへの支出は、2017年~2022年の予測期間を通じて順調に増加し、5年間の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は73.2%になるとIDCでは予測している。また、2018年の支出額は15億ドルと見込まれ、これは2017年の支出額の約2倍となっている。

ブロックチェーン市場 支出額予測 (主要地域別)、2017年~2022年、Note: 日本は「その他」に含まれる
Source: IDC Worldwide Semiannual Blockchain Spending Guide 2017H2, 9/2018

ブロックチェーン市場 支出額予測 (主要地域別)、2017年~2022年
Note: 日本は「その他」に含まれる
Source: IDC Worldwide Semiannual Blockchain Spending Guide 2017H2, 9/2018

 ブロックチェーンへの支出額を上の主要地域別グラフで見ると、最大のブロックチェーン投資が見込まれる地域は米国。その支出額は予測期間を通じて全世界の支出額の36%以上を占めると予測している。西ヨーロッパ、中国、および日本と中国を除くアジア太平洋地域(APeJC:Asia Pacific excluding Japan and China)がこれに続いている。

 IDCは調査で取り上げた9つのすべての地域で、2018年~2022年の予測期間にブロックチェーン支出額の大幅な増加を見込んでおり、中でも日本とカナダはそれぞれのCAGRが108.7%、86.7%と、最も大きく成長すると予測している。

 産業分野/セクター別の支出額では、金融セクター(2018年に5億5200万ドル)が主導すると見込まれ、銀行における急速な採用がその主な促進要因になる。また流通/サービスセクター(2018年に3億7900万ドル)で、小売および専門サービスによる手堅い投資が見込まれる一方、製造/資源セクター(2018年に3億3400万ドル)では、組立製造およびプロセス製造が投資を牽引する。

 金融セクターにおいて、ブロックチェーンは、クロスボーダー決済、貿易金融/ポストトレード決済、コンプライアンス対応、カストディ(有価証券の管理など)/資産管理をはじめ、多数の一般的なユースケースに適用される。また、流通/サービスおよび製造/資源セクターの有力なユースケースとしては、資産/商品管理、来歴管理などが挙げられる。

国内ブロックチェーン市場予測

国内ブロックチェーン市場 支出額予測、2017年~2022年Source: IDC Worldwide Semiannual Blockchain Spending Guide 2017H2, 9/2018

国内ブロックチェーン市場 支出額予測、2017年~2022年
Source: IDC Worldwide Semiannual Blockchain Spending Guide 2017H2, 9/2018

 世界市場全体では、クロスボーダー決済が、2018年に最大の支出(1億9300万ドル)が見込まれるユースケースであり、来歴管理(1億6000万ドル)、貿易金融/ポストトレード決済(1億4800万ドル)がこれに続く。この3つのユースケースへの支出額は、2022年においてもすべてのユースケースの中で上位3位であり続けるとしている。

 日本は高信頼社会、かつ社会基盤の整備も進んでいることから、海外と比べてブロックチェーンの必要性に対する意識の高まりがやや遅い。そのため国内における2018年のブロックチェーン関連支出額は世界の2.9%に留まっていた。しかし、IDC Japanは、サプライチェーンへのブロックチェーン導入を始めグローバルな取り組みの拡大などを受けて、日本市場は2018年の49億円から2022年に545億円へと急速に成長すると予測している。

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