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これから投資を始めてみたい人へ 「超ど素人」シリーズの20代怠け者、hina、風呂内亜矢が語る

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2018/10/22 07:00

 投資に興味はあるのにまだ始められていない、そんな方が一歩踏み出すには? そして、踏み出したあとはどんなことに気をつければいいのでしょうか。今回、翔泳社が刊行している投資をテーマにした「超ど素人」シリーズの著者でファンの多い20代怠け者さん、hinaさん、風呂内亜矢さんが一堂に会し、投資初心者に向けたアドバイスを語ってくださいました。

思わぬきっかけに出会って投資を始めた

――本日はお集まりいただきありがとうございます。20代怠け者さんは『超ど素人がはじめる投資信託』、hinaさんは『超ど素人が極める株』、風呂内亜矢さんは『超ど素人がはじめる資産運用』を執筆されています。今回はぜひ、これから投資を始めてみたい方の参考になるアドバイスをいただきたいと思っています。よろしくお願いします。

 最初の話題として、皆さんが投資を始めたきっかけについてお話しいただけますでしょうか。今やカリスマと呼ばれる皆さんがどんなきっかけで投資を始められたのか、気になる方も多いはずです。

hina:私は投資顧問会社で募集されていた事務職に応募したのが大きなきっかけになりました。仕事自体は投資とは関係なかったんですが、社内で飛び交う投資用語を理解するために同僚や社長にいろいろと教えてもらったんですね。会社の性質上、長期より短期で個別株を売買するのが日常だったので、私が最初にトレードしたのも新興株の短期売買でした。

 その勉強や覚え書きのために立ち上げたのが「hinaの株ブログ」です。だんだん読者が増えていったのでより勉強するようになり、その相乗効果でトレードにも注力するようになっていきました。基本的な情報はネットで得ていて、あとは実践あるのみという感じです。自分でやってみないと、例えば空売りの説明を受けても理解できませんからね。

風呂内:私はマンションを買ったことがきっかけでした。そのせいで生活費が厳しくなってしまい、貯蓄をするようになったんですが、ちょっと余裕ができてきて「運用してみようかな」と思い至ったんです。最初は方針も何もなくて、スターバックスの株(6万円程度)、ゆうちょの投資信託(積み立てではなく1.5万円のみ)、5ヵ国くらいの外貨を1万円ずつ買って様子を見てました。そのあとは個別株を買うことが多くなり、投資信託はETFをメインにしています。

20代怠け者:僕が最初に買ったのは投資信託のブラジルレアル債でした。大手の証券会社に紹介されて買ったもので、毎月分配型で購入手数料も割高と、今なら買わないようなものですね(笑)。そもそものきっかけは、父が亡くなったときに退職金が入ってきて、家族でそれを運用してみようという話になったことです。

hina:家族に投資や運用の理解があったというのがいいですよね。私の周りでは家族には内緒でトレードしている方もいるんです。

20代怠け者:当時は知識どころか興味もなく、祖父と付き合いのあった金融会社の言われるがままでした。父の退職金をどかっと使ってしまったので、今考えると怖いことですよね。でも、一度手をつけてみるといろいろできそうな気がして勉強するようになりました。

20代怠け者さん

20代怠け者さん:ブロガー 「怠け者の20代が投資やってみたブログ

初心者向けのセオリーがある

20代怠け者:勉強方法としては、お金に関するブログを始めました。その結果として本まで出すようになったんですが、僕も最初は本で勉強してきたんですよ。

hina:私の印象では、男性は本をメインに勉強してから手を出される方が多いですね。逆に女性はとりあえずやってみる方が多いんです。お勧めの本を尋ねると、男性のほうがたくさん紹介してくださいます。

20代怠け者:まずやってみるのも大事ですよね。株を1万円分でも持っていると気持ちが全然違うと思います。

風呂内:本は何冊も読むと、根本的な姿勢や考え方についてはわりと同じことが書かれてあることに気づきます。つまり、そういうところが基本となる大事な部分なんですね。

20代怠け者:我々の「超ど素人」シリーズも、それぞれ扱っている内容は違っても大事なところは共通していると思いました。それは初心者向けのセオリーがあるということですよね。

風呂内:分散投資でリスクをコントロールする、長期のつもりでスタートするなど、こうした考え方は誰もが押さえるべきことです。特に投資信託だと、手数料を考慮する、アクティブかインデックスならインデックスがお勧め、預かり資産が多い銘柄がいい、といったことも共通します。

hina:私は投資信託に手を出していないので、そうしたお話は未知の領域です。私の周りには投資信託でうまくいったという人があまりいなくて、難しいイメージがあります。投資信託で失敗する方は他人に任せすぎたことを原因に感じていて、次は自分で個別株を扱ってみたいという理由でスタートされることがあるみたいですね。

hinaさん

hinaさん:ブロガー&トレーダー 「hinaの株ブログ

風呂内:投資信託は少額で分散投資できる、積み立てもできる、と初心者向けに見えるんですが、商品構造は非常に複雑で、株ほどシンプルではありません。ただ、たとえば今年始まった少額投資非課税制度の「つみたてNISA」であれば、金融機関によっては銘柄が絞られていることもあり、選びやすくなってきたと思います。

20代怠け者:投資信託で失敗するのは手数料が高い銘柄を買ってしまったり、時期が悪かったり、原因はいくつかあるはずです。でも、投資信託自体は市場の平均に投資する形になるので大きく損をすることが少なく、大多数の人にとってとりあえず買ってみる商品としては優れていると思います。

購入する目的を明確にしておく

hina:やっぱり勉強しないと不安ですよね。私は自分が知らないものは手を出さない主義なので、仮想通貨なども見ているだけでした。命の次に大事なお金を動かすなら、自分が納得できるまで調べる必要があります。いくらいい株でも自分の投資環境やライフスタイルに合っているかはわからないので、その見極めをするには知識が欠かせません。

風呂内:売る人はとても詳しい、買う人は全然知らない、という知識の非対称性もありますよね。買う人が相談する相手が売る人だと、どうしても売る人にとって都合のいい商品を勧められる可能性があります。

hina:相談するにしても自分にある程度の知識がないといけませんよね。その意味でも、自分に合う商品を探すために少額で試してみるのは大事です。投資信託がいいのか個別株がいいのか、本当に人それぞれですから。もちろん、投資信託で失敗したからといって株で成功するわけではないので、失敗を糧に勉強しないで次々乗り換えてしまうのはあまりいいことではないと思います。

風呂内:初心者の方だと、やはり買った銘柄が下がっているときにどうしたらいいのか判断しづらいんじゃないでしょうか。みんなが売ってるから自分も売るほうがいいのか、あるいは保有しておいたほうがいいのか、難しいところです。

hina:その判断をするには、自分がどういう目的でその銘柄を購入するのかを明確にしておくことですね。私もよく損切りするんですが、特に中長期で保有するつもりだった株を売るのは最初に買った理由がなくなったときです。「いい決算が出ると思ったけれど出なかった」「東証一部に上場するのを期待していたけれどしなかった」、こうした期待が叶わなかったなら、もう持っている理由がないので売るわけです。

 また、あまりに株価が下落しているなら売ったほうがいいですね。もしそこで見込みがあるなら売ると同時に買うという損切りクロスがいいと思います。いったん売って再び買うと、今度は逆にそこからの値上がりが期待でき待てるようになるからです。投資は心理的な面も大きいので、実践で学んだ手法です。

風呂内:どれくらいの期間を見るのかも決めておかないといけないですよね。私の経験なんですが、2011年に下がった東電の株を買いました。購入した株価より下がり続けたので、値が戻るまで7年間くらい保有を続けました。機関投資家なら顧客にリターンを見せないといけないので持ち続けるのは難しいですが、個人投資家の場合は自分が待てるならいつまでも待てます。ただ、ずっと損してる株を持ち続ける辛さもありました。

風呂内亜矢さん

風呂内亜矢さん:ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー風呂内亜矢オフィシャルサイト

hina:余裕資金で買ったなら保有し続けてもいいと思います。ただ、限られた資金でトレードをしているなら拘束される時間が長くなり、機会損失を生んでしまいます。なので、長期で保有するつもりの銘柄も、上がったら売って、下がったときに買い直すという回転売買がいいかもしれません。購入時より下がったとき、「きっと上がるだろう」と希望的観測でほったらかすのはあまりよくないですね。

風呂内:hinaさんはどれくらいの期間で保有されるんでしょうか。

hina:デイトレードや2、3日で売るときもありますが、一般的には中期は3ヵ月くらいでしょうか。長期にしても、期待している材料が出たら売りますね。もちろん突然急騰したら、いくら長期保有しようと考えていても売ってしまいます。私個人は、半年から1年くらい保有すれば長いほうかなと思います。もちろん、数年財産株として保有しておきたい銘柄があれば別ですが。

20代怠け者:僕が米国株を買うときは配当金が目当てなんですが、そういうときも回転させるほうがいいんですか?

hina:余裕資金であれば回転させる必要はないと思いますが、あまりに株価が下落しているなら売ったほうがいいですね。

20代怠け者:日本株はなかなか右肩上がりで成長しないと思いますが、米国株だと長期で持っていても下がることが少ないんですよ。なので、やはり買おうとしている銘柄がどんな性質なのかを勉強しておく必要がありますよね(※直近10月にNYダウが大きく下落したことで話題になりましたが、5年~10年の長期で見た場合、米国株は右肩上がりで推移し続けています)。

関心があるなら早いほうがいい

風呂内:知識を学ぶこともそうなんですが、投資に対する考え方も気をつけないといけないと思っています。投資経験がない方は、宝くじだと損して当たり前と考えられるのに、株や投資信託のような金融商品だと1円も損したくないと考える場合がとても多いんですよ。

 しかも、そのわりにはFXや仮想通貨で「億り人が出た」と聞くと一気にそちらに走ってしまうんです。初めての投資がそうした刺激的な商品になりがちなのは怖いですよね。

20代怠け者:宝くじとFXは目指しているものが同じで、毎月安定的に収入がほしいのではなく、「一気に1億円を稼ぎたい」みたいな発想なんだと思います。

hina:ですが、そういう人ほど早く退場してしまいますよね。私がサロンの参加者などにいつもお伝えするのは、利益を出したいという狙いでスタートするのではなく、損をしないことを目標に始めるということです。

風呂内:それだと「損をしないためなら投資をしないのが一番」と考えてしまいませんか?

hina:たしかにそうですが、損しないようなトレードを積み重ねていけば、少しずつ利益を出せるノウハウがわかってくるんです。最初から何百万円も稼ぐという目標は現実的ではありませんし、「初心者でも儲かった」と言っているのは一部の人が煽っているだけです。損した人はブログやSNSには書きませんからね。声なき声のほうが多いということは意識して、惑わされないようにしてもらいたいです。

風呂内:どうしても億り人のような言葉は魅力的ですからね。実は、初心者の方がそうしたことに惑わされずに投資を始めてもらうきっかけを作るのは意外と難しいようにも感じてるんです。現金や貯蓄だと額面は維持できでも価値は維持できないというお話はするんですが……。自分自身は守っているつもりでも、経済環境が変わっているので資産の一部を環境に連動させないと気がつかないうちにお金が減ってしまうんです、と。ただ、やりたくない人に無理に勧めるわけにもいきません。

 なぜ投資をしなければならないのかと納得してもらうのは簡単ではありません。もちろん、やりたくないならやらなくてもいいんですが、そういう人でも周辺環境によって自分の資産の価値は変動しているので、防衛という観点も知っていただきたいです。

hina:どの年代でも、老後に不安を持っていない人はいないと思います。これから物価上昇、原油上昇となっていけば、貯蓄しているだけだと資産が目減りしていくのを見ているしかありません。資産運用をしなければならないと少しくらいは感じていると思うんですが、そこから踏み出すきっかけが見つかればいいですよね。

 それがなかなか見つからない人にどう勧められるかは難しいですし、個々人に合う投資方法があるので一概に株や投資信託をやってみたらどうかと言うわけにもいきません。私としては投資を考えないこと自体がデメリットになってしまうと考えているんですよね。家庭の収入源が少ないと、何かあったとき立ち行かなくなります。専業主婦の方でも収入源を増やすべきで、節約ではない形でお金を作っていくことが必要になるでしょう。

 投資はギャンブルで怖いものというイメージは根強いですが、決してそうではありません。そこは私たちが声を上げ続けなければならないのかなと思いますね。

20代怠け者:僕がブログでターゲットにしているのは20代から30代の方で、そういう年代の方でも不安や危機感は持っているんです。投資を検討している方も多いようですが、まだ早い、まだやらなくていいと思っている方も少なくありません。ですが、特に投資信託は中長期で保有して利益を蓄積するものなので、始めるのは早いほうがいいんですよ。

 それと、少額からでも始めておくと、いざ大きな額のお金が手に入ったときに役立つ経験値が溜まっているはずです。過去10年間投資をやってきた方と、退職金などをいきなり手にして運用しようという方では、成功確率は全然違ってくるでしょうね。

hina:就職を機に、あるいは子供が生まれたから、といったことでいいので、始めるきっかけを見つけていくのがいいですよね。

投資は武器になる

hina:風呂内さんはご相談に来られる方にどんなアドバイスをされるんでしょうか。

風呂内:やはり既に関心を持っている方なので、どういう視点で選ぶのがよいのかをお話しします。リスクを取る仕事をされている場合は、金融商品でリスクを取らなくていい。あるいは独立予定であれば、現金の比率を高めるほうがいい。皆さんとも現状に合ったスタイルがありますね。

 もちろん、必ずしも投資をしなければならないわけではないんです。ですが、それだと自分がまったく関与できない景気や経済動向、世の中の動きを受け入れるしかなくなってしまうのと等しいですよね。その意味では投資は武器になるので、株、投資信託、不動産、外貨などいろいろな金融商品を知っておくのはいいことです。若い頃から取り組んでおけば、多少の失敗は労働の賃金で取り返せますから。

20代怠け者:社会の流れに飲まれるだけでなく、それを利用しようということですね。

hina:株価が下落して損をする人がいる一方で、空売りで利益を出す人もいます。武器をたくさん知っていれば、時流に合わせたものを使い分けて利益を得られるんですよね。投資は大金を稼ぐという目的ではなく、収入源を分散させてリスクヘッジするという考え方が大事だと思います。

――皆さん、ありがとうございました。これから投資を始めたい方、始めたけれどまだ不安な方にとってとても参考になるお話だったと思います。ぜひ皆さんの著書も参考に、少額からでも試してみていただきたいですね。

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著者プロフィール

  • 渡部 拓也(ワタナベ タクヤ)

     翔泳社マーケティング広報課。MarkeZine、CodeZine、EnterpriseZine、Biz/Zine、ほかにて翔泳社の本の紹介記事や著者インタビュー、たまにそれ以外も執筆しています。

    Twitter@tiktakbeam

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