MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

第三セクター10年で約1400社減、「黒字法人率」は愛知県、「赤字法人率」は香川県が最高

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2018/10/20 18:00

減少が続く第三セクター

 総務省が2月に公表した「第三セクター等の出資・経営等の状況調査」によると、平成29年3月31日時点の第三セクター等の数は7,503法人で、前年度に比べて29法人減少した。

 内訳は、地方公共団体が出資する一般社団法人や一般財団法人などの「第三セクター」が6,608法人(前年度6,615法人)、地方住宅供給公社・地方道路公社・土地開発公社の「地方三公社」が764法人(同795法人)、「地方独立行政法人」が131法人(同122法人)だった。

 また、第三セクター等の法人数は、平成15年度が1万111法人、平成20年度が8,899法人、平成25年度が8,056法人で、減少傾向が続いている。

収益総額は3年連続で前年度を上回る

 東京商工リサーチは10月2日、「全国の『第三セクター等』7,503法人 経営状況調査(2016年度決算)」を発表した。総務省の調査データをもとに第三セクター等の法人数の推移をグラフ化したのが以下の図だ。2007年度末に8,899あった法人は、この10年で1,396社(15.7%)減少したことになる。

 また、平成28年度の第三セクター等の総売上高を示す収益総額は、前年度比4.6%増の6兆2,529億円で、3年連続で前年度を上回った。内訳は、第三セクターが同1.8%増、地方独立行政法人が同9.9%増と伸びたほか、減少が続いていた地方三公社も整理淘汰が進んだことから同8.4%増と4年ぶりに増加に転じた。

47都道府県で黒字法人率が上回る

 東京商工リサーチが2016年度の第三セクター等の経常損益状況(対象6,112法人)を分析し、都道府県別に黒字法人と赤字法人を抽出したところ、47都道府県すべてで黒字法人数が赤字法人数を上回り、黒字法人率の全国平均は62.6%だった。

 黒字法人率が最も高かったのは愛知県の70.9%で、以下、東京都(69.6%)、群馬県(68.9%)、鹿児島県(68.4%)、岩手県(67.9%)、山梨県(67.6%)が続いた。

 一方、赤字法人率は香川県の49.4%が最も高く、以下、鳥取県(49.0%)、佐賀県(47.8%)、富山県(46.0%)、三重県(44.7%)、福岡県(43.6%)、静岡県(43.4%)が続いた。また、金額では新潟県、三重県、富山県、奈良県の4県で赤字額が黒字額を上回った。

 総務省が3月に公表した「第三セクター改革等先進事例集」には、経営健全化を行った第三セクター等の事例などが紹介されている。例えば、奈良県健康づくり財団では、不採算だった温水プールとトレーニングジムを閉鎖する一方、県が保有する奈良県健康づくりセンターを活用して人間ドック事業や運動事業を実施するなどし、経常赤字から経常黒字に転じた。また、採算が悪化した公社の解散や統廃合など、改革を積極的に進める自治体の事例も数多く報告されている。

 第三セクター等の改革が進み、経営状況が好転する法人が増えているものの、赤字のまま運営されている法人も多い。赤字の第三セクター等は自治体財政のリスクになるだけに、一層の改革が必要といえそうだ。

【関連記事】
鉄道事業、都市部の業績は好調 一方、沿線人口減少が続く地方路線は赤字体質
大学進学率52.6%で過去最高も、私立大学法人の37.2%が「赤字」経営
企業のメインバンク1位は「三菱UFJ銀行」、地方で際立つ地銀の強さ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク


All contents copyright © 2007-2022 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5