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今年の景気、日銀短観は3カ月先の業況判断が悪化
企業の55%が「消費増税が景気に悪影響」

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2019/01/12 18:00

 直近の企業の業況判断は横ばいで推移しているものの、消費増税を懸念する声が多く、先行きの見通しに慎重な企業が増えているようだ。

 日銀は2018年12月14日、12月の全国企業短期経済観測調査(短観)の結果を発表した。日銀短観では、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いて、企業の景況感を示す「業況判断DI」を算出している。業況判断DIの値が大きいほど、景況感がよいと考える企業が多いことを示す。回答期間は2018年11月13日から12月13日で、調査対象企業数は9,860社。

 12月の業況判断DIは、全産業がプラス16で前回の9月調査から1ポイント増加したものの、3カ月先の業況判断DIはプラス10で12月から6ポイント悪化している。

 業態・企業規模別では、製造業の12月の業況判断DIは、大企業(資本金10億円以上)がプラス19で前回から横ばい、中堅企業(資本金1億円以上10億円未満)がプラス17で同2ポイント上昇、中小企業(資本金2,000万円以上1億円未満)がプラス14で同横ばいだった。しかし、3カ月先の業況判断DIは、大企業がプラス15で12月から4ポイント下落、中堅企業がプラス11で同6ポイント下落、中小企業がプラス8で同6ポイント下落している。

 非製造業の12月の業況判断DIは、大企業がプラス24で9月調査から2ポイント上昇、中堅企業がプラス17で同1ポイント下落、中小企業がプラス11で同1ポイント上昇した。3カ月先の業況判断DIは、大企業がプラス20で12月から4ポイント下落、中堅企業がプラス13で同4ポイント下落、中小企業がプラス5で同6ポイント下落している。

 直近の業況判断は3カ月前からほぼ横ばいで推移しているものの、3カ月先の業況は企業の規模を問わず、足元の業況から悪化を予想する企業が増えつつあるようだ。

 一方、帝国データバンクは全国の企業2万3,052社を対象に「2018年の景気動向と2019年の景気見通しに対する企業の意識調査」を実施し、その結果を2018年12月13日に発表した。調査期間は2018年11月16日から30日で、9,746社から有効回答を得た。

 2018年の景気動向を聞くと、「回復局面」と判断する企業は9.4%で2017年11月の前回調査から11.8ポイント減少し、2年ぶりに1ケタ台に低下した。他方、「踊り場局面」は54.7%で同5.7ポイント増加、「悪化局面」は17.2%で同8.0ポイント増加した。

出典:帝国データバンクプレスリリース

出典:帝国データバンクプレスリリース

 2019年の景気見通しを聞くと、「回復局面」を見込む企業は9.1%で前回調査(20.3%)から大幅に減少した。また、「踊り場局面」を見込む企業は38.2%で、前回調査(40.4%)とほぼ同水準で推移したものの、「悪化局面」を見込む企業は29.4%で前回調査(12.3%)から倍増した。

出典:帝国データバンクプレスリリース

出典:帝国データバンクプレスリリース

 そこで、2019年の景気への懸念材料を複数回答(3つまで)で聞くと、「消費税制」が55.3%で最も多く、前回調査から29.6ポイント増加した。以下、「人手不足」が46.2%(前回47.9%)、「原油・素材価格の上昇」が45.4%(同40.0%)、「中国経済」が18.2%(同13.1%)、「米国経済」が17.5%(同14.1%)、「貿易摩擦の激化」が14.5%(前回なし)が続いた。

 半数を超える企業が10月に予定されている消費増税の悪影響を懸念しており、2019年の景気に悪影響をあたえると感じているようだ。

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