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TPP11、7カ国が手続き完了して12月に発効
企業の意識調査では53.4%が「日本に必要」

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2019/02/02 22:00

 2018年12月に発効したTPP11について、半数の企業が日本に必要と感じていた。しかし、自社にマイナスの影響があると懸念する企業も多かった。

 2018年12月30日、「TPP11協定(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)」が発効された。TPP協定は当初、日本、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、米国、ベトナムの12カ国で交渉が進められてきた。

2015年10月にはアトランタ閣僚会合で12カ国が大筋合意に至り、2016年2月にニュージーランドで署名された。日本は2017年1月に国内手続の完了を寄託国のニュージーランドに通報するも、米国は同月にTPP協定からの離脱を表明し、その後は米国以外の11カ国で協定の早期発効を目指して協議を続けてきた。

 11カ国によるTPP協定が大筋合意に至ったのは2017年11月のダナンでの閣僚会合で、2018年3月にチリでTPP11協定が署名され、同年12月に発効した。1月14日までに国内手続が完了したのは日本、メキシコ、シンガポール、ニュージーランド、カナダ、オーストラリア、ベトナムの7カ国で、寄託国のニュージーランドにそれぞれ通報している。

 そんな中、帝国データバンクはTPP11に関する企業の意識調査を実施し、その結果を1月21日に発表した。調査期間は2018年12月14日から2019年1月7日で、全国の企業9,619社から有効回答を得た。

 TPP11の必要性について聞くと、53.4%の企業が「日本にとって必要」と回答し、「日本にとって必要だとは思わない」の9.7%を大きく上回った。「分からない」は37.0%。自社の属する業界について聞くと、「自社の業界に必要」は24.9%で「自社の業界に必要だと思わない」の28.9%を下回った。「分からない」は46.2%。「自社の業界に必要」と回答した企業の割合を海外との取引別にみると、「海外取引がない」企業では21.0%にとどまったものの、「海外への輸出のみある」企業が40.4%、「海外への輸出・輸入の双方がある」企業が39.7%、「海外からの輸入のみある」企業が29.3%となった。

 TPP11が自社にどのような影響を与えるか聞くと、「プラスの影響がある」が12.1%で「マイナスの影響がある」の4.7%を上回った。「影響はない」は37.6%で「分からない」は45.5%だった。業種別では、プラスの影響があると回答した割合が高かったのは「飲食店」(32.6%)、「旅館・ホテル」(26.1%)、「家具類小売」(25.0%)だった。一方、マイナスの影響があると回答した割合が高かったのは「農・林・水産」(46.3%)、「飲食料品卸売」(12.3%)、「飲食料品・飼料製造」(12.0%)だった。

 TPP11が与える具体的な影響を聞くと、プラス面では「原材料コストの低下」(39.0%)、「売り上げや利益の増加」(34.1%)、「輸出の増加」(33.6%)などが多かった。マイナス面では「販売価格の低下」(27.7%)、「新規参入の増加による競争の激化」(24.4%)、「売り上げや利益の減少」(16.4%)などが多かった。

 TPP11は日本にとって必要と考える企業が多数を占めており、輸出企業を中心に恩恵を期待する企業は多い。一方で農・林・水産業を中心に競争激化や売り上げ減少などの懸念も依然として残っているようだ。

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