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GMOコインに聞く、仮想通貨の課題と現状、そして「ステーブルコイン」へ

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2019/02/25 12:00

 仮想通貨の販売所・証拠金取引・取引所サービスを提供するGMOコイン。今回は同社取締役 小谷紘右氏に、仮想通貨ビジネスの現状と課題、GMOインターネットグループの取り組みについてもうかがいました。

事業開始からまもなく2年に

――GMOコインは仮想通貨ビジネスの中でも、どの領域を担っているのでしょうか。

小谷: GMOコインは、日本国内に居住しているお客様に対して、仮想通貨の販売所サービス、証拠金取引サービス、取引所サービスを提供しています。販売所サービスは仮想通貨の現物取引で、顧客の資産分だけ仮想通貨が取引できるというものです。仮想通貨の証拠金取引サービスは、為替FXの仮想通貨のようなサービスです。こちらは顧客の資産にレバレッジをかけることによって、少し大きな取引が可能になります。取引所サービスは、株式取引のように板を見ながら取引ができるサービスになります。

GMOコイン 取締役 経営管理部長 小谷紘右(こたに こうすけ)氏。1984年生まれ、東北大学理学部を卒業後、2007年日本生命相互会社に入社。2012年GMOクリック証券に入社し、経営企画部・財務部にて、中期経営計画・予算の策定、業績管理、資金調達、新規事業管理などを担当。2016年に野村證券株式会社に入社。2017年GMO-Z.comコイン株式会社(現GMOコイン株式会社)に入社し、経営管理部長として、経営計画・予算の策定、業績管理、人事、総務などを担当。2018年3月より、同社の経営管理担当取締役を務める。

GMOコイン 取締役 経営管理部長 小谷紘右(こたに こうすけ)氏
1984年生まれ、東北大学理学部を卒業後、2007年日本生命相互会社に入社。2012年GMOクリック証券
に入社し、経営企画部・財務部にて、中期経営計画・予算の策定、業績管理、資金調達、新規事業管理
などを担当。2016年に野村證券株式会社に入社。2017年GMO-Z.comコイン株式会社
(現GMOコイン株式会社)に入社し、経営管理部長として、経営計画・予算の策定、業績管理、
人事、総務などを担当。2018年3月より、同社の経営管理担当取締役を務める。

 我々が本格的に営業をスタートしたのは、2017年5月末日からで、もう少しで2年になります。現状23~24万ほどのお客様に口座開設していただいています。2017年12月~2018年1月にかけて仮想通貨の価格が上下した際、特にお客様の申し込みが多かったですが、価格が落ち着いている現在も毎月1万件ほどの申し込みがありますので、引き続き潜在的なニーズはあるかなと思います。

――立ち上げから約2年の間にこの領域ではさまざまな動きがありましたが、社内ではどのような変化があったのでしょうか。

小谷: 2018年10月、日本仮想通貨交換業協会が認定資金決済事業者協会として金融庁より認定を受け、自主規制規則も施行され、レギュレーションが明確になった部分はありますので、そうした部分の対応を日々行っています。

 2016年設立の我々は後発組です。取り扱っているのは5銘柄と、他社に比べるとまだまだ少ないので、サービス面において引けを取らないようにやっていきたいと考えています。また、取引においては手数料が大きなファクターを占めてくるので、仮想通貨の取引もよりリーズナブルなものにしていきたいと考えていますし、これはGMOフィナンシャルグループの企業理念でもあります。

――現在、取り扱っている5つの銘柄は?

小谷: 我々が取り扱っているのは、ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、リップルで、それぞれ違う部分もあれば似通っている部分もあります。

 ビットコインと、ビットコインキャッシュはもともと、ビットコインがハードフォークして2つに分かれたものなので、かなり似ていますし、ライトコインも共通点がありますね。イーサリアムは少し違っていて、「スマートコントラクト」、つまり、取引契約を人の手を介さずに自動化してスムーズに行う技術を利用しています。ビットコインなどは「ディセントラライズド(decentralized)=非集権化」という形で、中央銀行のような存在がいないというところが特長です。一方、リップルはそれだけではなく、中心に運営者がいて、いろいろなサービスを提供することができます。

 また、ビットコインは1ビットコイン=40万円ほどですが、リップルは1リップル=30~40円ほどで、1円動くと結構な率で動くことになるので、好む方が一定数いらっしゃいます(相場は2019年1月時点)。

――仮想通貨は国境を越えて取引をできるようなイメージがありますが、利用者がどこに在住しているかで、使える取引所も変わってきますね。

小谷: 我々がなぜ日本に居住している人を対象にしているかというと、資金決済法や自主規制規則への対応はもちろん、犯罪収益移転防止法、アンチ・マネーローンダリングやテロ資金供与対策への対応などが関わってくるからです。本人確認を厳格に行い、反社会的勢力やマネー・ローンダリング、テロに加担している人にサービスが利用されないように、業者としてしっかりと管理する必要があります。利用者が海外在住者の場合、本人確認や何か問題が起きたときに、どこの法律が適用されるかという問題もクリアにしなければならない課題です。

――時折、仮想通貨が盗まれるというニュースを目にしますが、ウォレットなどのセキュリティにも投資されているのでしょうか。

小谷: 投資というか、非常に気を遣ってはいますね。年末年始問わず365日24時間態勢で、システム的なチェックはもちろん人が見るようにもしています。大きな出金があった場合には自動的に検知してアラートが上がるような対応もしていますし、人がすぐにチェックをして対応するといった態勢も整備しています。セキュリティに関して巨額な投資をしているというより、やるべきことをしっかり行うという運用を大事にしています。

 天才的なハッカーがクラッキングして仮想通貨を奪われるということが絶対に発生しないとは言い切れない部分もありますが、現状、日本で起きている問題というのは、まずは、当たり前のことが対応するということが重要なのではないかと思っています。


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著者プロフィール

  • 井浦 薫(編集部)(イウラ カオル)

    MONEYzineのロゴ下のキャッチコピーが「投資とお金のこと、もっと身近に」に変わりました。
    これから大きく変化していくこの領域で、注目の人やサービス、テクノロジーを紹介していきたいと思います。ウェブだけでなく、MarkeZine BOOKSの書籍編集も担当しています。

  • 慎 芝賢(シン ジヒョン)

    フリーカメラマン 日本大学芸術学部写真学科卒業後、朝日新聞出版写真部勤務。
    2014年フリーカメラマンに。
    雑誌・書籍・新聞・web媒体を中心に撮影を行う。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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