MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

「自動運転に最も適した国」1位オランダ、2位シンガポール、先進国はここまで進んでいる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2019/02/27 09:00

 KPMGインターナショナルが発表した「自動運転車対応指数」で、オランダが2年連続で首位、そして北欧勢が上位にランクインした。

自動運転先進国はどんな施策を展開しているのか?

 KPMGインターナショナルは、今2回目となる2019年自動運転車対応指数(Autonomous Vehicles Readiness Index、以下AVRI)の調査結果を発表した。

 この調査レポートでは、デジタルネットワークや道路インフラなど、自動車内外の両方で使用されるテクノロジーを指すために、AVと略される「自動運転車」という用語を使用している。AVとは自動運転車を使用して、人が介入することなく従来の車でできることすべてを実行できる車を指す。これは「レベル5オートメーション」とも呼ばれ、車は完全に自動で運転され、運転者が乗客になる。なお、この調査レポートでは自動運転バスとトラックも対象としている。

 調査の結果、AVの将来のために最も準備ができている国のランキングは以下のとおり。昨年に続いてオランダがランキングの首位となり、シンガポール、ノルウェー、アメリカ、スウェーデンがそれに続いている。

 1位のオランダは、アムステルダムからアントワープ、ロッテルダムからルーア渓谷への主要路線で、100台を超える無人トラックの小隊を運行させる計画があり、近隣国と協力して貨物用AV技術を導入する予定となっている。また、一流大学の研究効果で2位にランクされたシンガポールは、湿度の高い熱帯の気候を再現するため、信号機、バス停、高層ビル、そして降雨機を備えた自動運転車の試験場を作っている。

 2018年のAVRIの結果を受け、2019年には新たに5か国がランキングに加わった。3位のノルウェーは公道でのAV(自動運転車)実証実験を合法化し、事業者による小規模自動運転バスサービスをスタート。自動運転タクシーの実証実験を2019年に予定している。

 6位のフィンランドは、冬季にAVを稼働させることと自動運転バスによるサービスに焦点を当てている。また、道路上の黄色い線をAVが認識しやすい白色に塗り替える対応も行っている。

 14位のイスラエルは、輸出重視の技術セクターに強みをもっている。19位のチェコ共和国はAV実証実験に対する国の最高評価を得た新しいAVテストサイトが、現地自動車メーカーの評価に基づいて構築された。また、21位のハンガリーは法律の改正、新しいテストコースでのAVの商業用実証試験、活発なAVスタートアップコミュニティの存在などが際立っている点が評価された。

 一方、日本は技術とイノベーションに注力しており、AV関連の特許取得件数や、通信、道路物流インフラなどの分野で高いスコアを得ている。日本の場合、地方を中心に人口の4分の1が65歳を超えるという急速な高齢化社会の中で、事故や混雑の緩和、移動効率の向上、高齢者のための移動機会の提供にフォーカス。また、2020年に行われる東京オリンピックによって、自動運転の実用化を加速する可能性がある。

消費者に受け入れられない自動運転は発展しない

 KPMGは今年新たに、AVに対する消費者感情をより理解するための消費者意見調査プロジェクトを実施した。というのも最終的にAV化の成否は消費者の判断にかかっているからだ。KPMGは、消費者が広く受け入れ、AVを使用するという意志がなければ、自動運転車市場を発展させ、莫大な利益を実現することは困難だと指摘している。

 発展途上国の消費者は、先進国の伝統的なインフラを飛び越えて、AVを受け入れる意欲を示しており、インフラが整備されている国々はAVに対してより多くの曖昧さを示しているという。そして、その曖昧さはAVの採用を遅らせる可能性があるとKPMGは分析している。

【調査概要】

自動運転車対応指数(AVRI)は、経済的規模と自動運転車の採用の進捗状況に基づいて、25ヵ国をAVRIの対象とし、自動運転車に対する備えに関する度合いを測定した指数。各国のAV技術への備えと受容性を理解することを目的に、さまざまな情報源から抽出した25個の個別指標を1つのスコアにまとめた複合インデックス。

評価は4つの指標((1)政策と立法、(2)テクノロジーとイノベーション、(3)インフラ、(4)消費者の支持)の中の25の異なる要素について行われる。各指標は、国全体のスコアを計算する際に同じ比重を持ち、一次データと二次データの組み合わせで構成されている。

消費者意見調査は、ESI ThoughtLabの協力の下、25ヵ国それぞれの消費者に対し、一般の人々がAVを利用できるようになった際の一般的な人々の態度と利用の可能性を探っている。この調査には、ライドシェアの使用方法やその他のモビリティ・アズ・ア・サービス(MaaS)の選択肢に関する質問も含んでいる。

【関連記事】
自動車の世帯所有率、減少傾向が続く レンタカーやカーシェアで「デートOK」は46%に
トラック隊列走行向けの自動車保険が登場、不正アクセスにも対応
今後5年間で最もシェアを伸ばすブランドは「トヨタ」、「BMW」と「テスラ」が続く

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク


All contents copyright © 2007-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5