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銀行の預金、149か月連続で前年同月上回る
マイナス金利導入後、銀行の収益環境悪化が続く

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2019/03/23 14:00

 銀行の貸出金は増えているものの、預金残高が149か月連続で増加しており、銀行の金余り状態は続いているようだ。

 一般社団法人全国銀行協会は3月7日、「全国銀行 預金・貸出金速報」を発表した。全国銀行は、都市銀行(5行・みずほ・三菱UFJ・三井住友・りそな・埼玉りそな)と地方銀行(64行)、第二地方銀行(40行・第二地方銀行協会加盟の地方銀行)、信託銀行(4行・三菱UFJ信託・みずほ信託・三井住友信託・野村信託)、新生銀行、あおぞら銀行の115行。

 2月末の全国銀行の実質預金は前年同月比で18兆2,864億円増加(2.5%増加)し、149か月連続で前年同月を上回った。業態別の動向は、都市銀行が同13兆2,681億円増加(3.8%増)、地方銀行が同4兆356億円増加(1.6%増)、第二地方銀行が同6,988億円増加(1.1%増)、信託銀行が同4,136億円増加(1.0%増)し、都市銀行については129か月連続で前年同月を上回った。

 2月末の全国銀行の貸出金は前年同月比で11兆8,917億円増加(2.5%増)し、90か月連続で前年同月を上回った。業態別の動向は、都市銀行が同9兆7,554億円増加(5.2%増)、地方銀行が同7兆5,822億円増加(3.8%増)、第二地方銀行が同1兆3,686億円増加(2.7%増)し、信託銀行は同7兆27億円減少(17.4%減)した。

 一方、東京商工リサーチは国内銀行114行を対象に2018年9月中間期の単独決算ベースの預貸率を調査し、その結果を3月8日に発表した。預貸率は銀行預金の運用状況を示す経営指標の1つで、預金残高に対する貸出残高の比率のこと。調査では「貸出金÷(預金+譲渡性預金)×100」で算出しており、預貸率低下は収益環境の悪化を示している。譲渡性預金は定期預金の1つで、譲渡が可能な預金のこと。

 国内銀行114行の2018年9月中間期の単独決算ベースの預貸率は66.02%で、前年同期を0.05ポイント下回った。9月中間期決算の預貸率は2012年が68.36%、2013年が68.00%、2014年が67.91%、2015年が67.99%、2016年が67.35%で推移していたが、マイナス金利導入後の2017年は66.07%に低下し、2018年は比較可能な2012年以降で最も低い比率になった。

 また、預金と譲渡性預金の合計額から貸出金を差し引いた「預貸ギャップ」は、2018年9月中間期で278兆580億3,500万円に達した。2017年9月中間期の預貸ギャップは270兆1,755億900万円で、増加率こそ低下したものの、貸出金に対する預金の大幅超過が高水準で続いている。

 銀行は貸出金を増やしているものの、預金が大幅に超過している状況は続いており、マイナス金利導入後の銀行の収益環境はなかなか改善されないようだ。

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