MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

ブリヂストンは宇宙へも進出、海外売上比率が高いタイヤ4社の収益構造を徹底分析!!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ブリヂストンや住友ゴム工業などタイヤ4社に注目! 世界トップのブリヂストンは月面走破用タイヤの開発に取り組み、新たなビジネスも期待できそうです。

高い海外売上比率を示す、国内タイヤ4社

 ブリヂストン(5108)は4月、宇宙航空研究開発機構(JAXA)とトヨタ自動車(7203)が進める、有人月面探査車のタイヤ開発に挑戦すると発表した。自動運転技術や燃料電池車技術を用い、月面で1万km以上の走行をめざすという。

 ブリヂストンは世界タイヤシェアでトップをキープ。売上高もライバルのミシュラン(仏)やグッドイヤー(米)を上回る。ミシュランの売上高は2兆7535億円(1ユーロ125円換算)、グッドイヤーは1兆7022億円(1ドル110円換算)である。

 ブリヂストンは鉱山車両用の大型タイヤや航空機用タイヤも主要製品としており、宇宙用の開発に成功すればビジネス分野を拡大することになる。100席以上の民間航空機におけるブリヂストンの全世界シェアは約40%とされる。

 ブリヂストン、住友ゴム工業(5110)横浜ゴム(5101)TOYO TIRE(5105)のタイヤ4社に共通するのは、売上高に占める海外比率が高いことだ。最も低いTOYO TIREでも売上高海外比率は60%を超す。

 鉄鋼の日本製鉄(5401)や化学の三菱ケミカルホールディングス(HD/4188)、紙・パルプの王子HD(3861)など、日本を代表する素材メーカーの売上高海外比率は30%台から40%台前半にとどまる。タイヤ4社はビジネスのグローバル化で一歩先を進んでいるわけだ。とくにブリヂストンは、グローバル企業の先頭を走る。売上高の80%以上が海外であり、米国での販売は日本の2倍以上の規模。工場や土地などの資産(有形固定資産)も75%以上は海外にあるように、海外企業と呼んでも違和感がないほどだ。

a

ⒸiStock/Jirsak

 ブリヂストンは月面用タイヤの開発を発表した同時期に、約1138億円を投じて車両管理を手がけるオランダ企業の買収を完了した。ドライバーや運行状況に関する様々なデータの管理・提供を通じて、ドライバーや運送業者の安全性・効率性・生産性の向上に貢献するという。タイヤの販売にとどまらず、サービスの提供もビジネス化しようということだろう。

 今日でこそ当たり前になった日本企業による海外企業の買収だが、その先駆者はブリヂストンだ。現在ではブランド名になっている同業の米国企業ファイアストンの買収は1988年。その買収の経緯や買収後の経営再建についてはブリヂストンのホームページで詳しく紹介されているが、日本企業の海外M&A(買収・合併)の先例になったことはいうまでもない。

 ブリヂストンはファイアストンの買収をきっかけに海外事業の拡大に注力、現在のグローバル企業を実現してきたわけだ。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

All contents copyright © 2007-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5