家計サービス「Zaim」を提供するZaimは、MVNOを含む携帯電話の利用料金に関する調査結果を発表した。「格安SIM」とも呼ばれる「MVNO」は、移動通信事業者(MNO:Mobile Network Operator)の無線ネットワークを活用して多様なサービスを提供する事業者MVNO(Mobile Virtual Network Operator)を指す。
Zaimユーザーが利用している携帯会社のシェアは以下のとおり。最も多いのはauで、ドコモ、ソフトバンク、楽天モバイル、Y!mobile、mineoが続いている。

Zaimの利用データによると、docomo、ソフトバンク、auの大手3キャリアの月額利用料金の平均は約12,300円、格安SIMと呼ばれるMVNOの平均は約3,549円となり約3.5倍の差が出る結果となった。大手3キャリアの料金が高い理由には、基本プランの金額はもとより、機種代金の分割や家族割による複数人の代金を一括払い、などが考えられる。
また、MVNO利用者は全体の約3割に留まり、その半数以上は会社員。大手キャリアを利用している場合の月額平均は会社員で約12,049円、大学生・専門学生は約10,437円となり、これはMVNO利用者用と比べ、およそ3倍近い金額差となっている。

こうしたことから、Zaimユーザー調査では大手キャリアに「満足している」以上の回答者が約47%だったのに対し、MVNOは約82%と満足度に大きく差が出る結果となった。

携帯電話料金の引き下げに向けた電気通信事業法の改正案が2019年4月に可決されたことを受け、大手3キャリアの新プランが6月から一斉にスタートする。これらの新プランに対しては「携帯料金がこれまでよりも安くなりそう」と感じているのは13.5%、一方「今までと携帯料金があまり変わらなさそう」が32.3%となり、現実的な家計への影響に対する期待は低い結果に。

携帯料金や通信速度に満足いかない点があるものの、手続きの複雑さから約31%が乗り換えを保留している。

Zaimの月々の携帯利用料を年代別に分析したところ、月額携帯料金がもっとも高かったのは50代後半で平均約12,364円、続いて50代前半で平均約10,196円、40代後半で11,065円という結果になった。また、それぞれの年代を男女別にみると、おおよそどの年代でも女性の利用料が高い傾向にある。

携帯電話の利用目的でみると男女の利用割合は同等で、女性が男性に比べメッセージのやりとりや動画の閲覧時間など、利用時間が比較的長いのではないかと推測される。
【分析・調査概要】
分析対象期間:2018 年 4 月 1 日 〜 2019 年 4 月 1 日
分析対象:「Zaim」で入力された支出項目
調査期間:2019 年 5 月 21 日 〜 2019 年 5 月 24 日
調査対象:全国「Zaim」 利用者、10 〜 60 歳台以上の男⼥ 995 名
調査方法:インターネット調査
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