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「再エネ賦課金」で5月から電気代がアップ、でも「値上げを知っている」人は12%

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2019/06/29 15:00

 5月から再生可能エネルギー発電促進賦課金が1キロワット時当たり2.95円に決まったが、値上げを知らない人も多いようだ。

 再生可能エネルギーの普及のために、政府はこれまでさまざまな制度を導入してきた。たとえば、2002年からは電力会社に対して一定割合の再生可能エネルギー導入を義務付ける「再生可能エネルギー導入量割当制度(RPS制度)」、2009年から2012年は「余剰電力買取制度」が実施され、電力会社には太陽光発電で余った電力を一定の価格で買い取ることが義務付けられた。

 そして、2012年からは「再生可能エネルギー特別措置法」で定められた「固定価格買取制度(FIT)」がスタートし、再生可能エネルギーの導入量が急速に増加した。その一方で、FITによる買取費用の一部は「再生可能エネルギー発電促進賦課金」というかたちで国民が広く負担。2017年度の買取費用は約2兆7,045億円で、2030年度には約3兆7,000億円から4兆円に達すると予想されている。

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ⒸAdobe Stock/taka

 そんな中、経済産業省は3月、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」に基づいて、2019年5月分から2020年4月分までに適用される「再生可能エネルギー発電促進賦課金」の単価について、1キロワット時(kWh)当たり2.95円(従量電灯Aの平均的なモデル)に決定したと発表した。それまでは2.90円だった。

 これをもとに計算した平均的なモデル(従量電灯A ・1か月当たりの使用量が260キロワット時)の負担額は、年額9048円から9,204円に、月額754円から767円に増加する。

再生可能エネルギー発電促進賦課金とは出典:経済産業省 資源エネルギー庁 ホームページ(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/surcharge.html)

再生可能エネルギー発電促進賦課金とは
出典:経済産業省 資源エネルギー庁 ホームページ(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/surcharge.html)

 一方、トレンド総研は20代から30代の男女500名を対象に「電気料金に関する調査」を実施し、その結果を5月28日に発表した。調査期間は4月26日から5月8日。

 料金の値上げ報道全般について聞くと、「今年の春、商品・サービスの値上げに関するニュースを見聞きした」と回答した人は69%だった。値上げのニュースを見聞きした人に、値上げのニュースが目立ったと感じるものを具体的に聞くと、「食料品」(64%)や「飲料」(33%)などの回答が多く、「電気料金」と答えた人はわずか12%にとどまった。

 続いて、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」の認知度を調べると、「名前も内容も知っていた」は22%、「名前は知らなかったが、そのような制度があることは知っていた」が25%で、53%の人が「そのような制度があること自体知らなかった」と回答した。

 一般的な再生可能エネルギー発電促進賦課金の額が年間で約1万円になることを説明し、どのように感じるかを聞いたところ、63%の人が「高いと思う」と回答し、「妥当だと思う」(30%)と「安いと思う」(7%)を上回った。

 同調査では、エネルギー政策などに詳しいアナリスト、石川和男氏に利用者負担について聞いている。石川氏の試算によると、今年度の改定によって、2019年5月分から2020年4月分料金までの再生可能エネルギー発電促進賦課金は、一律で2.95円/キロワット時と定められ、標準的な家庭の電力使用量を1か月300キロワット時として計算した場合、月々の再生可能エネルギー発電促進賦課金の負担額は885円。12か月分に換算すると、単純計算で年間10,620円の負担になる。

 また、石川氏は再生可能エネルギー発電促進賦課金の負担額は、再生可能エネルギーの急拡大に伴い増加しており、初年度(2012年度)は年間約700円台だったものが、今年度(2019年度)は約10,000円台にまで上昇していると指摘する。

 調査では、再生可能エネルギー発電促進賦課金の額が今後も増えると予想される中、家計への負担についても聞いているが、「現在の金額ですでに負担に感じる」が29%、「今後増えると負担に感じる」が55%で、8割を超える人が負担を感じていた。

 さまざまなモノの値段が上昇する中、電気代の値上げについては知らない人も多いようだ。

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