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2018年度の主要建設会社の業績は堅調も、5月の受注総額は前年同月比16.9%減で2か月連続減少

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2019/07/06 15:00

 主要上場建設会社の2018年度の売上高合計は前年度比5.5%増と堅調だったが、5月の建設工事受注総額は2か月連続で減少した。

 帝国データバンクは6月25日、「2018年度 主要上場建設会社58社の受注・業績動向調査」の結果を発表した。この調査は、全国の主要上場建設会社の2018年度(2018年4月~2019年3月・12月決算企業は2018年1月~12月)の決算短信から、単体ベースの受注高とその官民比率、および連結ベースの売上高、売上総利益率について調査・分析したもの。

 主要上場建設会社58社の連結売上高合計は前年度比5.5%増の17兆4381億200万円で、増収が67.2%(39社)、減収が32.8%(19社)だった。

 主要上場建設会社58社のうち、個別受注高の判明している48社の2018年度の受注高合計は、前年度比8.6%増の14兆4,123億6,300万円で、増収が72.9%(35社)、減収が27.1%(13社)で、業績面では大半の企業が好決算となった。

 2017年度は、東京五輪に伴う再開発事業の発注面でのピークアウトなどから前年度比0.6%増の微増にとどまったほか、2018年度第2四半期時点では前年同期比4.9%減と伸び幅が鈍化していた。しかし、その後は首都圏を中心とした再開発案件などの旺盛な民需が受注額を押し上げ、通年では大幅な伸びとなった。

 2018年度の売上総利益率(連結)の平均は12.3%で、前年度から0.3ポイント低下し、2012年度から上昇を続けていた利幅が6年ぶりに低下した。内訳は、売上総利益率が上昇した企業が48.3%(28社)、低下した企業が51.7%(30社)だった。

 人件費や資材価格の高騰に加え、これまで選別受注を進めていた中堅以下のゼネコンが、ポスト五輪以降を懸念して受注確保に動くなかで競合が激化して利益を圧迫した。しかし、リーマン・ショック後の売上総利益率は6%程度で、当時と比較すると引き続き利幅は高水準を維持していると帝国データバンクは指摘している。

 一方、国土交通省が6月28日に公表した「建設工事受注動態統計調査 大手50社 令和元年5月分」によると、5月の受注総額は前年同月比16.9%減の7,410億円で、2か月連続で減少した。

 内訳は、民間工事が前年同月比20.8%減の5,107億円で2か月連続で減少した。発注者別では製造業が同41.8%減と大きく落ち込んだほか、非製造業は不動産業が同51.7%減、金融・保険業等が同75.3%減と大きく落ち込み、全体でも同9.4%減となった。非製造業で増加したのはサービス業の同39.5%増、情報通信業の同23.0%増、卸売業・小売業の同20.1%増、運輸業・郵便業の同11.0%増など。

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ⒸAdobe Stock/lembergvector

 公共工事は前年同月比18.1%減の1,588億円で、こちらも2か月連続で減少した。発注者別では国が同58.7%減、独立行政法人が同22.3%減と減少する一方、政府関連企業が同91.2%増と大きく増加し、国の機関全体で同9.4%減となった。また、都道府県が同63.2%減、市区町村が同44.0%減、地方公営企業が同42.9%減となる一方、その他が同183.7%増と大きく増加して、地方の機関全体では同38.1%減となった。海外工事は同68.1%増の340億円で、前月の減少から再び増加に転じた。

 2018年度は主要上場建設会社を中心に堅調な業績を維持していたものの、今年に入り建設工事受注は鈍化傾向が見られるようだ。

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