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要介護・要支援認定者数は659万人に増加、老人福祉・介護事業の倒産は最多ペース

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2019/07/27 13:00

 要介護・要支援認定者数の増加にあわせて給付金額も増加する一方、経営基盤の弱い事業所を中心に倒産に至るケースが増えているようだ。

 介護保険の被保険者は、65歳以上の人が該当する「第1号被保険者」と、40歳から64歳までの医療保険加入者が該当する「第2号被保険者」に分けられる。

 第1号被保険者は原因を問わず、要介護認定または要支援認定を受けたときに介護サービスを受けることができる。一方、第2号被保険者については、がん(末期)や関節リウマチなど加齢に伴う特定疾病が原因で、要介護認定または要支援認定を受けたときに介護サービスを受けることができる。

出典:介護保険制度について(厚生労働省)
出典:介護保険制度について(厚生労働省)

 厚生労働省が公表している「介護保険事業状況報告(平成31年4月暫定版)」によると、4月末時点の介護保険の第1号被保険者数は3,528万人、要介護・要支援認定者数は659万4,000人(男性207万4,000人 女性452万人)。第1号被保険者に対する65歳以上の認定者数の割合は約18.3%だった。

 前年の平成30年4月末の第1号被保険者数は3,492万人、要介護・要支援認定者数は643万7,000人(男性201万6,000人 女性442万1,000人)で、第1号被保険者に対する65歳以上の認定者数の割合は約18.1%だった。

 保険給付決定状況(現物給付は2月サービス分、償還給付は3月支出決定分)は、高額介護(介護予防)サービス費、高額医療合算介護(介護予防)サービス費、特定入所者介護(介護予防)サービス費を含む保険給付費の総額は7,560億円で、前年同期の7,373億円から増加した。高齢化が進む中、要介護・要支援認定者数の増加にあわせて給付金額も増加傾向が続いているようだ。

 一方、東京商工リサーチは7月4日、「2019年上半期 老人福祉・介護事業の倒産状況調査」の結果を発表した。調査対象の老人福祉・介護事業には、有料老人ホーム、通所・短期入所介護事業、訪問介護事業などが含まれる。

 2019年上半期(1月~6月)に発生した老人福祉・介護事業の倒産件数は前年同期比22.2%増の55件で、2年連続で前年同期を上回り、介護保険法が施行された2000年以降では最多を記録した。

 業種別の倒産件数は、「訪問介護事業」が32件(前年同期18件)で最も多く、以下、デイサービスなどの「通所・短期入所介護事業」が13件(同18件)、「有料老人ホーム」が5件(同7件)、サービス付き高齢者住宅などを含む「その他の老人福祉・介護事業」が3件(同1件)で続いた。

 倒産の原因別では「販売不振・売上不振」が40件(同26件)で最も多く、以下、「事業上の失敗」4件(同8件)と「運転資金の欠乏」4件(同2件)、「金利負担の増加」2件(同1件)と「既往のシワ寄せ(赤字累積)」2件(同3件)が続いた。

 また、設立別では「設立5年未満」が17件(構成比30.9%)で新規参入の事業者が目立ったほか、規模別では「従業員数5人未満」が36件(同65.4%)を占めるなど、小・零細企業の倒産が目立った。

 介護保険からの給付額は増えているものの、介護事業者の中には利用者の獲得が計画通りに進まず、倒産に至るケースが増えているようだ。

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