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6月の失業率が2.3%に低下も、人手不足関連倒産は過去最悪の昨年と同ペース

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2019/08/24 11:00

 人手不足を背景に失業率は低下しているものの、1月から7月までに発生した人手不足関連倒産は、過去最悪の昨年と同ペースで推移している。

 総務省が7月30日に発表した「労働力調査(基本集計)2019年6月分」によると、6月の完全失業率(季節調整値)は2.3%で、5月の2.4%から低下した。男女別では、男性が2.6%で女性が2.0%だった。また、6月の完全失業者数は前年同月比6万人減の162万人で2カ月ぶりに減少、6月の非労働力人口は同72万人減の4,174万人で49カ月連続で前年を下回った。

 就業者の動向を見ると、就業者数は前年同月比60万人増の6,747万人で、78カ月連続で前年を上回った。男女別では、男性が同7万人増の3,744万人、女性が同53万人増の3,003万人で、女性を中心に就業者数が増加した。また、雇用形態別役員を除く雇用者数は、正規の職員・従業員数が同30万人増の3,531万人で55カ月連続の増加、非正規の職員・従業員数が同46万人増の2,148万人で21カ月連続の増加となった。国内の雇用は堅調に推移しているようだ。

 一方、東京商工リサーチが8月8日に発表した「7月の人手不足関連倒産調査」の結果によると、7月に発生した人手不足関連倒産は前年同月比14.2%減の36件で、2カ月ぶりに前年同月を下回った。

 倒産の理由で最も多かったのは、代表者や幹部役員の死亡、入院、引退などの「後継者難」の25件(前年同月32件)だった。以下、幹部や中核社員の独立、転職などの退職から事業継続に支障が生じた「従業員退職」が5件(同1件)、人手確保が困難で事業継続に支障が生じた「求人難」が4件(同5件)、賃金等のコストアップで収益が悪化した「人件費高騰」が2件(同4件)で続いた。

 産業別では「サービス業他」が11件(前年同月10件)で最も多く、以下、「建設業」が6件(同12件)、「製造業」が5件(同4件)、「卸売業」(同5件)・「小売業」(同4件)・「不動産業」(同0件)がそれぞれ4件、「運輸業」(同2件)・「情報通信業」(同3件)がそれぞれ1件で続いた。「農・林・漁・鉱業」(同2件)と「金融・保険業」(同0件)は発生しなかった。

 なお、1月から7月の累計では前年同期と同数となる227件の倒産が発生しており、過去最悪を記録した昨年と同ペースで推移している。内訳は多い順に、「後継者難」が前年同期比24.7%減の134件、「求人難」が同112.5%増の51件、「従業員退職」が同127.2%増の25件、「人件費高騰」が同21.4%増の17件だった。

 人材関連の倒産理由では「後継者難」が過半数を占めているものの、今年は「求人難」や「従業員退職」による倒産の増加が目立つようだ。

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