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ヤフーがプライバシーポリシー改定、初期設定では「Yahoo!スコア」は作成されない仕様に

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2019/09/11 09:00

 ヤフーは、10月の商号変更を前に、プライバシーについての新たな取組みと「Yahoo!スコア」の一部仕様変更について発表を行った。  

10月の商号変更を前に、プライバシーポリシーを改定

 ヤフーは10月1日から、商号を「Zホールディングス株式会社」に変更する。その商号変更を前に、9月9日、同社はプライバシーポリシーの改定を発表した。

 ヤフーは8月に、プライバシーに関する施策やその透明性確保のための取組みを改善するため、消費者保護やセキュリティなどの分野の有識者から成る、プライバシーに関する有識者会議(アドバイザリーボード)を設置(詳細は後述)。8月15日に第1回の会合が行われた。

 その議論を踏まえて今回、ヤフーはプライバシーポリシーの改定を行ったことを発表。前提として、利用者がYahoo! JAPANのサービスを利用することで生まれたデータは利用者のものであり、利用者のプライバシーを尊重することに加えて、そのプライバシーに関わる情報を不正なアクセスなどから守ることがヤフーの使命であると考えていることを明らかにした。

 前述のとおり、ヤフーは10月1日から、商号を「Zホールディングス株式会社」に変更し、Zホールディングスが100%出資する子会社となる新たなヤフー株式会社が「Yahoo! JAPAN」事業を運営していく。今回、発表されたプライバシーポリシーも、新たなヤフー株式会社が承継する。

連携するデータ、連携しないデータ

 10月1日の持株会社体制への移行にともない、グループ企業(Zホールディングスとその親会社、子会社および関連会社)との連携が強化される。ヤフーは新たなプライバシーポリシーにのっとって、利用者にデータ連携の同意を得ることを前提に、グループ企業へのデータ連携を順次開始する。

 連携するデータの例として、同社は以下を例として挙げている。

・ユーザー識別子(ヤフーの利用者と、利用者から同意を得たデータ連携先のグループ企業の利用者が同じ利用者であることを判定するための情報)
・属性情報(年代、性別など)
・Yahoo! JAPANのサービス内での行動履歴(閲覧履歴、購買履歴など)

 一方、連携しないデータの例(別途同意がある場合を除く)は以下のとおり。

・個人識別情報(直接特定の個人を識別できる情報。氏名、住所、個人識別符号など)
・連絡先情報(電話番号、メールアドレスなど)
・金融関連情報(口座番号、カード情報など)
・要配慮個人情報(人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実など)
・通信の秘密にあたる情報
・Yahoo!スコア

 利用者への同意を得る方法については、初期設定として「データが連携されない仕様」とし、同日から利用者がデータ連携を企業単位で自由に設定できる機能を提供する。

Yahoo!スコアは設定を変更しない限り作成されない仕様に

 ヤフーは10月1日から、すでにYahoo!スコアの導入企業への提供に同意している利用者を除き、初期設定ではYahoo!スコアが作成されない仕様に変更する。

 具体的には、9月30日以前は、Yahoo!スコアの作成とYahoo! JAPANのサービスでの利用に関する設定は、初期設定で「オン」になっていた。これが、10月1日以降は初期設定で「オフ」になる。

 このため、Yahoo!スコアの作成とYahoo! JAPANのサービスでの利用を希望する人は、10月1日以降に「Yahoo!スコアの作成・利用」画面で、再度、設定を「オン」にする必要がある。

 すでに同意している利用者のYahoo!スコアを除き、すでに作成されたYahoo!スコアは、同日消去され、以降は、利用者が個別の同意をした場合に限り、Yahoo!スコアを作成するとしている。また、利用者自身のYahoo!スコアと利用者に提供する特典などをウェブ上で確認できる機能は、2019年度内の公開を予定している。

有識者会議(アドバイザリーボード)メンバーの顔触れ

 ヤフーが設置した「プライバシーに関する有識者会議(アドバイザリーボード)」のメンバーは以下のとおり。

・座長:宍戸 常寿 (東京大学 大学院法学政治学研究科 教授)
・メンバー:川口 洋 (株式会社川口設計 代表取締役)/庄司 昌彦 (武蔵大学 社会学部 教授)/鈴木 正朝 (新潟大学 大学院現代社会文化研究科 / 法学部 教授、理化学研究所 革新知能統合研究センター 情報法制チームリーダー)/長田 三紀 (情報通信消費者ネットワーク)/森 亮二 (英知法律事務所 弁護士)

 座長である宍戸常寿教授は、Yahoo!スコアの仕様変更において、「ユーザー視点」を重視したことに触れ、次のようにコメントしている。

「すでに批判や疑問が示されていたYahoo!スコアについては、アドバイザリーボードからも、サービスのあり方やユーザーへの説明に関する指摘があった。ヤフーがそれらの意見を重く受け止めて、スコアの作成を初期設定でオフにするよう変更し、サービス設計やユーザーへの説明を見直すことにしたのは、きわめて適切な判断である。

残念なことに、国外の『スコアリング』の中には、ひとりの人間をトータルに格付けして、個人の自律を傷つけたり、社会統制に使われたりするものもある。ヤフーは、それとは違い、ユーザー一人ひとりにメリットを提供するためのスコアサービスを目指しているはずである。今回の見直しを機会として、そのようなスコアサービスの新しい姿を提示してもらいたい」

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