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エステの8月の求人件数は前年同月比498.6%増、人手不足倒産要因で「退職」が増加

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2019/09/21 13:00

 人手不足の業種を中心に求人が堅調に推移する中、今年に入って求人難や従業員退職を理由にした倒産の増加が目立っている。

 ディップ株式会社は9月5日、「2019年8月度の正社員・契約社員の求人件数レポート」を発表した。レポートは、同社が運営する正規雇用者として働くことを目指す人のための仕事情報サイトに掲載された求人広告データを集計したもの。

 情報サイトに掲載された8月の正社員・契約社員の求人件数は約3万2,000件で、前月比で0.3%増、前年同月比では32.1%増となり、16カ月連続で前年を上回った。職種別(大カテゴリ)では、「サービスの職業」が前年同月比で214.8%増、「建設の職業」が同154.5%増、「専門的職業」が同120.7%増と大きく増加した。他方、「飲食の職業」が同48.7%減、「教育の職業」が同14.1%減となった。

 職種をさらに細分化(中カテゴリ)すると、施工管理などを含む「建築系」の求人件数が前月比で43.5%増、前年同月比で167.2%増となり、他職種と比較しても求人倍率が非常に高く、人手不足の状態が続いている。また、施工管理などの経験が必要な職種についても、研修による育成を前提に採用を広げ、若年層獲得のための対応を急いでいるようだ。

 そのほかでは、「エステ・リラクゼーション」の求人件数が前月比85.0%増、前年同月比498.6%増で推移した。6月から8月にかけて店舗の繁忙期を迎え、現場で研修する時間が確保できないことから秋以降の中途入社をねらった求人が伸びている。

 一方、東京商工リサーチが9月9日に発表した「人手不足関連倒産 8月」によると、8月に発生した「人手不足関連倒産」は前年同月比24.4%減の34件(前年同月45件)で、2カ月連続で前年同月を下回った。

 その内訳は代表者や幹部役員の死亡、入院などの「後継者難」が19件(同26件)、人員確保が困難で事業継続に支障が生じた「求人難」が9件(同13件)、幹部や中核社員の独立、転職などの退職から事業継続に支障が生じた「従業員退職」が4件(同3件)、賃金上昇等で収益が悪化した「人件費高騰」が2件(同3件)だった。

 産業別では「建設業」が9件(同12件)でトップとなり、「卸売業」が7件(同4件)、「サービス業他」が6件(同13件)、「運輸業」が5件(同2件)、「小売業」が3件(同2件)、「製造業」(同9件)と「情報通信業」(同2件)がそれぞれ2件だった。

 1月から8月までの累計では、人手不足関連倒産が262件(前年同期272件)発生し、前年同期を3.6%下回った。内訳は「後継者難」が153件(同204件)、「求人難」が60件(同37件)、「従業員退職」が30件(同14件)、「人件費高騰」が19件(同17件)。前年比では「後継者難」が25.00%減となった一方、「求人難」が62.16%増、「従業員退職」が114.28%増となっている。

 産業別では「サービス業他」が80件(同73件)、「建設業」が49件(同56件)、「卸売業」が30件(同44件)、「製造業」が29件(同45件)で多かった。

 同社によると、1月から8月までの人手不足関連倒産の平均件数は月間32.7件で、このペースで推移すると過去最高を記録した昨年を上回る可能性もあるという。求人が堅調に推移する中、人手不足関連倒産の動向にも注視しておく必要がありそうだ。

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