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儲け率トップは関空、成田はリテール事業が大手百貨店クラスに成長、空港ビジネスの儲けの構造に迫る!

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 国は将来的な需要増を見据え、羽田空港と成田空港の処理能力を拡大する。今回は、中部国際、関空・伊丹を含め、日本を代表する空港の概要や従業員の年収に迫ってみよう!

空港の管理主体は「国」と「会社」の2種類

 国は将来的な需要増を見据え、羽田空港と成田空港の処理能力を拡大する。特に羽田空港は、滑走路運用・飛行経路の見直しで国際線の発着枠を増やす。今回は、中部国際、関空・伊丹を含め、日本を代表する空港の概要や従業員の年収に迫ってみた。

 一口に空港といっても「国(地方)管理」「会社管理」に大別される。主な空港でいえば「東京国際空港(羽田)」は国管理。「成田国際空港」「中部国際空港」「関西国際空港・大阪国際空港(伊丹)」は会社管理である。

 ただし、会社といっても中部(中部国際空港株式会社)は民間が50%出資する半官半民企業、成田(成田国際空港株式会社)は国が全額出資の特殊会社である。

 関空・伊丹(新関西国際空港株式会社)も国が株式の100%を所有している特殊会社だが、2016年4月にオリックス(8591)などが主体となっている民間企業の関西エアポートに運営権を移管。契約期限は2060年3月31日である。

「滑走路」と「旅客ターミナル」の運営形態

 国管理空港の運営委託(コンセッション)は広がっており、仙台空港や高松空港、福岡空港に続き、北海道の主要空港、熊本空港、広島空港なども民間企業による運営に移行する方向だ。

 経営的な面からいえば、「滑走路」と「旅客ターミナル」を同一組織が運営する空港と、別組織で運営する空港に分かれる。

 成田と中部は滑走路とターミナルビルの一体運営である。運営権を移管した新関西国際空港は、賃貸事業主といっていいだろう。運営権の対価372億円を含め、関西エアポートからの年間収入はおよそ600億円である。

 国管理の羽田の場合は、滑走路とターミナルビルの運営が分かれており、ターミナルビルの建設・運営管理は、ANAホールディングス(9202)日本航空(9201)が大株主の民間企業、日本空港ビルデング(9706)の担当である。土地は国からの賃借で、年間の賃料はおよそ100億円のようだ。

 羽田の滑走路は国管理であり、国が発表している事業収入(滑走路などによる航空系事業)は762億円(2019年3月期)である。

成田空港の経営指標をチェック!

 では、滑走路と旅客ターミナルビルを一体で運営する成田国際空港の様々な指標から、空港の運営実態に迫ってみよう。

 空港建設に向けて新東京国際空港公団が設立されたのは1966年、国による計画認可は1969年。ただし、大規模な新空港建設反対運動、いわゆる“三里塚闘争”に直面し、A滑走路・第1旅客ターミナルの供用を開始するようになったのは1978年5月である。

 運営主体がそれまでの新東京国際空港公団から成田国際空港に代わったのは2004年4月。現在はA・B滑走路、第1~第3ターミナルを構える空港になり、成田発の就航都市は137都市(海外115都市・国内22都市)にまで拡大。年間の航空機発着回数は26万回弱、国際線旅客数は3600万人に迫る。

 空港の資産価値は土地の2770億円を含め6494億円。空港の運営を担う従業員は706人、パート211人だ。

 ちなみに、関空の資産価値は1兆6500億円(うち土地1兆4200億円)、中部国際は3600億円、伊丹空港は1515億円である。


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