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就業者・雇用者数が80か月連続で増加も、上場企業の希望・早期退職は6年ぶりに1万人超

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2019/10/26 13:00

 事業の絞り込みや外部人材の登用など、新陳代謝を急ぐ企業が増えており、上場企業の希望・早期退職者募集は今年になって大きく増加した。

 総務省が10月1日に発表した「労働力調査(基本集計) 2019年・令和元年8月分・速報」によると、8月の就業者数は6,751万人で、前年同月比で69万人増加し、80か月連続で前年同月を上回った。また、雇用者数は6,025万人で同72万人増加し、こちらも80か月連続で前年同月を上回った。

 雇用形態別の雇用者数は、正規の職員・従業員数が3,497万人で前年同月比で18万人減少し、前年同月を57か月ぶりに下回った。他方、非正規の職員・従業員数は2,190万人で同82万人増加し、23か月連続で増加した。

 完全失業者数は157万人で前年同月比で13万人減少し、3か月連続で前年同月を下回った。男女別では、男性が94万人で同6万人の減少、女性が63万人で同7万人の減少となった。また、完全失業率(季節調整値)は2.2%で前月と同率で推移し、8月の雇用環境はおおむね堅調に推移した。

 一方、東京商工リサーチは10月9日、「2019年の上場企業 希望・早期退職実施状況の調査」の結果を公表した。調査は2019年1月以降に希望・早期退職者募集の実施を情報開示した上場企業を対象に実施され、希望・早期退職者の募集予定を発表したものの実施に至っていない企業や、上場企業の子会社(未上場)は除外されている。

 2019年1月から9月までに希望・早期退職者の募集実施した企業は27社に達し、2018年(1月~12月)の12社を大幅に上回り、2014年(1月~12月)の32社に迫っている。

 2019年1月から9月までの希望・早期退職者の対象人数は1万342人で、6年ぶりに1万人を超えた。募集人数が最も多かったのは富士通の2,850人で、非開示だが取材で判明したルネサスエレクトロニクスの約1,500人、経営再建中のジャパンディスプレイの約1,200人、子会社の売却、事業など選択・集中を進める東芝が1,060人で続いた。また、2019年に1,000人以上の募集・応募を実施した企業はすでに4社あり、2018年(1月~12月)の3社を上回っている。

 2019年に希望・早期退職者募集を実施した27社のうち、直近決算(通期)で最終赤字は12社、減収減益は6社で、66.6%が業績不振の企業。業種別では業績不振が目立つ電気機器が8社で最も多く、薬価引き下げや国外メーカーのライセンス販売終了などを控えた製薬が4社で続いた。

 その一方で、アステラス製薬や中外製薬、カシオ計算機、キリンホールディングスなど、業績が堅調な企業による「先行型」の募集も目立っている。バブル期に大量入社した40代から50代社員による年齢構成の「逆ピラミッド状態」の是正や、事業の絞り込み(選択と集中)、外部人材の登用による活性化など、新陳代謝を急ぐ企業が増えているようだ。

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