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銀行貸出金99か月連続で前年上回る、9月中間期の不良債権は7年ぶりに増加

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2019/12/21 12:00

 一般社団法人 全国銀行協会は12月6日、11月末時点の「全国銀行 預金・貸出金速報」を発表した。全国銀行とは、都市銀行5行(みずほ・三菱UFJ・三井住友・りそな・埼玉りそな)、地方銀行64行、第二地方銀行協会加盟の地方銀行39行(地方銀行Ⅱ)、信託銀行4行(三菱UFJ信託・みずほ信託・三井住友信託・野村信託)、新生銀行、あおぞら銀行の114行。

 全国銀行の貸出金は、前月末比で2兆338億円(0.4%)増加し、前年同月末比では10兆801億円(2.0%)増加。前年同月末比の増加は99か月連続となった。

 業態別の動向は、都市銀行が前月末比で8,289億円(0.4%)増加、前年同月末比で1兆8,236億円(0.9%)増加。前年同月末比増加は20か月連続となっている。

 地方銀行は前月末比で6,963億円(0.3%)増加、前年同月末比でも6兆8,310億円(3.3%)増加。地方銀行Ⅱは前月末比で2,707億円(0.6%)増加し、前年同月末比でも1兆2,099億円(2.6%)増加。

 信託銀行は、前月末比で2,543億円(0.8%)増加し、前年同月末比でも14億円(0.004%)増加した。

 一方、東京商工リサーチは12月9日、国内110銀行(埼玉りそなを含む大手行7行と、全国地銀協加盟の地方銀行、第二地銀協加盟行の第二地銀)の「リスク管理債権状況調査」の結果を発表した。

 国内110行の2019年9月中間期の「リスク管理債権(破綻先債権、延滞債権、3カ月以上延滞債権、貸出条件緩和債権)」は、前年同期比5.1%増の6兆5,403億円で、9月中間期としては7年ぶりに前年同期を上回った。

 貸出金に占めるリスク管理債権比率は1.2%で、前年同期比で0.1ポイント悪化した。リスク管理債権の内訳は、「破綻先債権」が同5.6%増の2,338億円、「延滞債権」が同3.5%増の4兆8,426億円、「3カ月以上延滞債権」が同20.4%増の645億円、「貸出条件緩和債権」が同10.5%増の1兆3,986億円だった。

 シェアハウス問題が明らかになったスルガ銀行を除いた109行のリスク管理債権の合計額は、同3.3%増の6兆1,413億円だった。

 将来の損失に備えて積み立てる「貸倒引当金(2019年9月中間期)」は前年同期比2.3%増の2兆6,406億円で、9月中間期としては10年ぶりに増加した。業態別では、大手行が同1.7%減の9,112億円、第二地銀が同0.5%減の2,938億円で前年同期を下回ったものの、地方銀行は同5.7%増の1兆4,356億円で唯一、前年同期を上回った。スルガ銀行の貸倒引当金は前年同期が1,860億円で、今期は2,023億円に増加したものの、スルガ銀行を除いても地方銀行は同5.2%増と前年同期を上回っている。

 また、貸倒引当金を積み増したのは前年同期の1.8倍の63行で、9月中間期としては調査を開始した2008年以降で最多になった。貸倒引当金が減少したのは47行で、増加行が減少行を上回ったのは集計を開始以来で初めてとなった。

 マイナス金利のもと、国内の銀行は貸し出しを積極的に増やしているものの、その一方で不良債権は増加傾向にあるようだ。

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